スキー女子ジャンプ代表・高梨沙羅さん(21)の愛車は約2,000万円のベンツだと、発売中の「週刊新潮」(新潮社)が報じ、「調子に乗っている」というバッシングがネット上に上がっている。
高梨さんは顧客向けに配布される季刊誌『メルセデス・ベンツ・マガジン』の最新号で、愛車の「メルセデスAMG G 63」を披露している。この車種は最低クラスでも1971万円の価格だという。高梨さんは「(4位だった)ソチでの悔しさを晴らすには、平昌でメダルを取るしかない(中略)そのためには自分の好きなものに囲まれて生活するのも1つの方法」という理由でベンツ購入に至ったと話している。
高梨さんは競技で得る賞金だけでなく、スポンサーからの援助、またCM出演料といった収入がある。2015年、「週刊ポスト」(小学館)が打ち出した推定CM出演料は3000~5000万円。現在も数社とCM契約を結んでいる高梨さんにとって、ベンツを購入することは、そう難しいことではないだろう。
だが、ネットでは高梨さんとベンツの組み合わせに「好感が持てない」「身の丈に合ってない」「すっかり勘違い女になった」「応援する気が失せた」と反感が一部で上がっている。「週刊新潮」の記事が、高梨さんが今シーズンのW杯で未だ優勝できていないことに触れ、ソチ五輪以降、イベントやCMの出演本数が増加し「派手な世界との付き合いが増え、競技に集中できる環境が整っていない」と言及していたのも大きい。同記事には、「メダリストの葛西紀明選手は、シーズンが始まると基本的に競技と関係のない出演依頼は『五輪が終わってから』と断っています」ともあった。
高梨さんの今シーズンのW杯の成績が2位止まりであるのは確かだが、ベンツに乗っている=練習を疎かにした、と考えるのは安直だ。スポーツ選手、ましてや国を背負って立つ日本代表選手となると、成績もしかり、日本代表にふさわしい勤勉さや真面目さを求められがち。また、真面目に競技に打ち込んだからこそ勝ち取った栄光、というストーリーが好まれる傾向もある。一部には21歳と若い高梨さんが2,000万円もするベンツを購入したことが「調子に乗っている=競技をサボった」というふうに見えたのだろうか。
高梨さんについては、20歳前後から化粧が濃くなり垢抜けたことについても「化粧ちょっとやりすぎ」という声が上がっていて、目元がはっきりとした二重まぶたになったことで整形疑惑まで浮上した。現在も「化粧しはじめ頃から成績が落ち始めた」と言われているが、高梨さん本人はバラエティ番組などで「20歳前後になって、いろんな方から身の回りのことだったり行動や言動を気をつけなきゃいけないと言われて。そこから自分なりに気にし始めて、化粧もするようになった」「化粧をすることでスイッチが入る」と話している。身だしなみに気を遣ったり、キレイになりたいと思う感情は「普通」のことだろう。
高梨さんの祖父は「週刊新潮」の取材に、「まだ若いんだし、学生だし、そんな立派な車に乗らない方がいいんじゃないかという気持ちもある」「まだ早い」と複雑な心境を語ったが、「あの子は昔から己を律することができる人間。練習をする時はきちんとやるし、オフは息抜きに充てている」と孫娘を信頼している様子だ。