カンニング竹山の「『不倫は絶対ダメ!』と言う人は気持ち悪い」発言を完全に否定できない理由

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「結婚していても人のこと好きになることがある」

 竹山さんは不倫が執拗に叩かれる風潮に、前々から疑問を投げかけてきました。昨年に女優・斉藤由貴さん(51)の不倫が発覚した際、レギュラーコメンテーターを務める『白熱ライブ ビビット』(TBS系)で「結構世の中(の人は大勢)不倫してるぜ」とした上で、「本当は陰でコソコソ言うものだから。いいんじゃない、もう吊るし上げなくて」とコメント。

 「AERA」(朝日新聞出版)の連載「言わせてもらいますけどね!」でも、不倫問題に言及したことがあります。そこでは「芸能人だからって不倫で謝罪会見するのおかしくないですか?」と題し、「他人の不倫なんて、自分とはまったく関係ないことですよね。どんな家庭だろうが、どんな夫婦関係だろうが、どんな恋愛をしていようが関係ない」「人が人を好きになったり嫌いになったりっていうのは、人間の感情ですから、誰しも経験あるでしょ。それをやったら人間終わっちゃうぐらいの感じで言われるのはおかしい」と綴っています。

 「結婚していたとしても、妻(夫)以外の人を好きになってしまう時がある。でも、人を好きになるのは人間なら当たり前の感情。パートナー以外の人を好きになってしまうことは、誰しも訪れる可能性がある」という竹山さんは不倫を仕方のないことだと認識しています。一人“だけ”を何十年もの長期間好きでい続けることをずっと諦めているのかもしれません。確かにそういう人、一人“だけ”を何十年も好きでい続ける人もいるでしょうが、そうではない人は当然いるでしょう。その時に自分の感情を律して、ルールを守るか、こっそり破るか。まあ堂々と破ってしまう人も中にはいますが。

 竹山さんにとって、不倫を否定する人=人間の感情そのものを否定していることになるから、「気持ち悪い」という言葉を使うのかもしれません。

 ただ、パートナーが自分以外の相手を「好き」で性的な関係を持っていることを知れば大抵の人は苦しむでしょうし、そもそも嘘をつかれれば誰でも傷つきます。だから不倫は「罪」「裏切り」と言われるのです。それでも、相手を大好きで婚姻関係を結び、「不倫は絶対しない」と心に誓っていたとしても、時間とともに妻(夫)以外の人を好きになってしまう可能性は誰にだってあるのでしょう。竹山さんの「人間って結婚していても人のこと好きになることがあるわけ。なぜなら人間だから」という言葉自体は否定できないものではないでしょうか。人間は愚かなもので、たとえどれだけ正しく生きようとしても、四六時中・一生、正しい状態で生きてはいけないものです。

 それゆえ、他人の恋愛にあれこれ口を挟むことがアリとされている昨今の風潮に、息苦しさを覚えるのは竹山さんだけではないでしょう。なお、竹山さんは不倫賛成派ではなく、「誤解されないように言っておくけど、俺は不倫を勧めているわけじゃない」と、『ビビット』で念押ししています。

 ネットには「竹山の奥さんがかわいそう」という声もありましたが、個人的には、「不倫なんてしません」という夫より、「いつ(不倫の)スイッチが入るかわからない」と正直に話す竹山さんのほうが信用できるのかもしれない、と思いました。

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