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吉岡里帆主演『きみが心に棲みついた』が全然ラブコメじゃない!! イラつく主人公・ドロドロ鬱展開にハマる可能性は?

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 今日子は大学生活を通して星名に依存せずにはいられないようになっており、星名もまた今日子を傷つけ支配することで依存している。今日子は星名のために大学内で“ストリップ”をした経験まであるという。その呪縛は、数年のブランクを経てもなお健在だった。再会後、星名は再び今日子を支配すべく接近。星名の呪縛から逃れたい今日子は距離をとろうと意識するが、終業後の社内で星名に脅されたり、星名のプロジェクトチームに入れられるなどして逃げられない状況に陥っていく。吉崎と交際して変わりたい(=自分を変えてほしい)と願う一方で、本心では星名に嫌われたくない・優しくされたいと思っている今日子は、星名の策略にハマったまま抜け出せない。自分の意思ではどうしようも出来ないのだ。

 一方、ここは原作漫画とは異なる要素だが、吉崎にも忘れられない人がいるようだ。スマホの着信履歴を見てその人物からの電話やメールを確認しつつ、離れなければいけないと思いながらも、番号を変えられないでいた。さらに星名と「普通の恋愛関係」を求めて今日子を憎悪する同僚女子なども徐々に病んでいくなど、明るいラブコメの要素はゼロだ。また、主人公としての今日子は、マジョリティの共感を得られるタイプではなく、むしろ視聴者をイライラさせるキャラクターだろう。まさにそうした「自分の人生なのに、主人公として生きられない」ひとにスポットを当ててそのグチャグチャして思わず目を背けたくなるような内面を描き出しているのが原作漫画の醍醐味なのだが、ドラマではどう料理するのだろうか。

 同じく大人の女性をターゲットにした漫画原作の『あなそれ』も、主人公・美津のキャラクターは視聴者の共感よりも嫌悪を集めた。しかし同作は評判を呼び、最終回では視聴率14.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録するまでにヒット。見たくない、でも見たい……そんな需要は確実にあるのだ。果たして『きみ棲』は、視聴者の隠れた欲求をくすぐり、ヒットとなるだろうか。

(ボンゾ)

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