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丸岡いずみが「代理母出産」を公表、日本の代理母出産の現状とは?

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丸岡いずみオフィシャルブログより

 123日、元日本テレビキャスターの丸岡いずみ(46)が自身のブログを更新し、第1子となる男児の誕生を報告した。「ご報告」のタイトルで「この度、私たち夫婦の凍結受精卵を用いた海外での代理母出産で201813日(現地時間)に3400グラムの元気な男の子が生まれました」と綴っている。

 丸岡は2012年に不妊治療をスタートし、第1子誕生までの6年の歳月には「様々なことがあった」という。この「様々なこと」の詳細については123日発売の「婦人公論」(中央公論新社)にインタビュー記事として掲載されているとしており、同誌には2012年に映画コメンテーターの有村昆(41)と結婚後に2度の流産を経験したことで代理母出産を決断した経緯などが書かれている。

 また、丸岡のブログの中にはこんな一文もある。「代理母出産に関してはもちろん様々なご意見があると思いますが、今後も子供の成長を温かく見守って頂ければ幸いです」――。では「様々な意見を生む」代理母出産とは、いったいどんなものなのだろうか。

 代理母出産、代理懐胎とは「子どもを希望している女性が、子宮などの病気により自分で妊娠・出産をすることが難しく生殖医療の技術を用いて妊娠することやその妊娠を継続し、出産してもらい、生まれた子を引き取ること」を言い、これにはサロゲートマザーとホストマザーという2種類の方法がある。

 サロゲートマザーとは、第3者の子宮に人工授精の手技を用いて夫の精子を注入して懐胎させ、この第3者が妻の代わりに妊娠・出産するもの。生まれる子供と血の繋がりがあるのは父親のみになる。

 ホストマザーは、妻の卵子を体外受精で行われる採卵の手技を用いて妻の体外に取り出し、夫の精子と受精させ、胚となったものを第3者の子宮に移植することによりこの第3者を懐胎させ、この第3者が妻の代わりに妊娠・出産するもの。この場合は、血縁的に子を授かることを希望している夫婦の子ということになる。

 丸岡はブログで「私たち夫婦の凍結受精卵を用いた海外での代理母出産」と書いているため、ホストマザーが出産したということになるのだろう。丸岡の代理母はロシア在住の女性だそうである。

 代理母出産と言えば、かつて話題になったタレントの向井亜紀と格闘家の高田延彦夫妻の事例が日本では有名だ。高田と結婚後、2000年に妊娠判明と同時に子宮頸がんが発見された向井は、妊娠継続を諦め子宮を全摘出。その後「高田の優秀な遺伝子を残したい」との思いでアメリカに渡米し2003年に米国人の代理母から双子の男児を授かっている。2004115日、都内ホテルにて代理母出産による双子誕生の報告会見を夫妻揃って行っており、この時点で2人の子供は米国国籍を持ちパスポートを取得して日本入りしている。

 そして、ここから夫妻と法との長い闘いが始まることとなる。2004122日、高田夫妻は揃って東京都品川区役所に双子の出生届を提出するのだが、この届は出産していない向井を「母親」とし双子を「実子」とするものだった。そのため分娩者を母親とする日本の戸籍法の解釈から区役所側は法務省に判断を仰ぐとしてこの日は書類を受理せず、「預かり」の形とした。向井・高田夫妻はこれを不服として東京家裁へ処分取り消しを申し立てるが、翌年200511月、東京家裁はこの申し立てを却下。向井側は東京高裁に即時抗告した。2006929日、東京高等裁判所は「子供の福祉の観点」「米国の確定裁判を承認すべき」との理由により、品川区役所に出生届受理命令の判断を下す。だが20061010日、品川区役所は許可抗告を申し立てた。

 双子の出生届受理に関する闘いに終止符が打たれたのは2007323日のことだった。最高裁は「子を懐胎、出産していない女性との間には、その女性が卵子提供した場合であっても、母子関係の成立を認めることはできない」とする一方で、「立法による速やかな対応が強く望まれる」とした。だが結局は東京都品川区の出生届の受理を命じた東京高裁決定を破棄し、受理は認められないと決定したのである。これにより向井夫妻の敗訴が確定した。つまりは「子を産んだ者だけが母親である」という日本の従来の考え方が貫かれたということであり、卵子提供者ではなく、代理母が法律上の母となるということだ。結果、高田夫妻と双子は戸籍上は特別養子関係となっている。

 向井亜紀はブログを更新し、丸岡と有村夫妻を祝福。中学2年生になった息子たちと一緒に丸岡の出産報道に触れたといい、「『この生まれ方、同じ方法なんだよ。君たちはアメリカで、この子はロシアで生まれたんだね』と話したら、『うん、わかる。命がけだよね』と言っていました」「少なくともここまでは、子どもたちに出自を正直に伝え続けてよかったと思っています。命を大切に生きていってほしい。本当にもうそれだけです」と綴った。

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