2018年4月クールに、TBSが連続ドラマ『花のち晴れ~花男 Next Season~』を制作・放送する。同作は実写ドラマ化もされて大ヒットを記録した『花より男子』の新章にあたるもので、今回のキャストには連続ドラマ初主演となる女優の杉咲花(20)、人気急上昇中の俳優・中川大志(19)、そして今春にKing&Princeとしてのデビューが決まっているジャニーズ1推しのアイドル・平野紫耀(20)が選ばれている。
平野紫耀演じる神楽木晴は学園内で「C5」を結成し、生徒たちの前では“第二の道明寺”“カリスマリーダー”を演じているが、実のところはメンタルが弱い“ヘタレ男子”。10年前の初等部の頃、タカリに遭っていたところを道明寺司に助けられて以来「F4」に心酔するようになり、道明寺に近づくべく日々努力を続けているキャラクターだ。
平野紫耀は18年3月31日公開予定の映画『honey』では“超不良”と称される役を演じるため、本格デビューとともに世間に2つの顔を見せることに。一気にジャニーズの新たな看板スターになる可能性もありそうだ。というか、事務所側はそれを目論んでコツコツ計画していたのだろう。
『花のち晴れ』のキャストに決まったことを受けて、平野紫耀は次のようにコメントしている。
「学生時代に観ていた『花より男子』の新章に出演させていただくことになるとは思わなかったので、とてもうれしく思っております。原作のファンの方々を裏切らないよう、そして、先輩の松本潤君の名に恥じぬよう精一杯、演じたいと思います」

平野紫耀さん、これは王子様ですねえ…
今回の出演者たちはドラマ『花より男子』をファンとして見ていた世代であり、どれだけその人気が凄まじく、井上真央(31)や松本潤、小栗旬(35)の存在が偉大か痛いほど感じているだろう。
井上真央主演で2005年10月に放送がスタートした『花より男子』は、物語のキーマンであるF4を松本、小栗旬、松田翔太(32)、阿部力(35)が演じ、全話平均視聴率は19.8%(関東地区、ビデオリサーチ社調べ)を記録。07年1月に始まった『花より男子2(リターンズ)』も全話平均視聴率21.6%という大ヒットを飛ばした。
『花より男子』はツッコミだしたらキリがないほどのぶっ飛んだ展開・クサすぎる台詞のオンパレードだったが、その振り切れぶりが見事にウケる時代だった。お金持ち学校で複数の個性豊かなイケメンたちから言い寄られるという設定からしてありえないが、それでも良かったのだ。以降、「花男にならえ」とばかりに少女マンガ原作の学園ラブコメ実写映画が多く制作され、ひたすらキュンキュンするためだけのシーンを詰め込んで興行成績を伸ばしてきた。
印象的なシーンがある。松本潤演じる道明寺司に復讐するべく、桜子が牧野つくしをさらったエピソード。罠だと仲間に忠告されても、道明寺は「それじゃぁ牧野を守れねぇんだよ!」と飛び出していき、ボコボコにされてしまう……のだが、この「それじゃぁ牧野を守れねぇんだよ!」は、ファンの間で屈指の名台詞として掲げられている。
もちろん「そんなんじゃなくてもっと良いシーンあるでしょバカじゃないの」と言いたいファンの気持ちはわかる。個人的ベストをあげただけだ。道明寺といえば「イチジクはな、半分に切るとハートの形になるんだよ。だからイチジクの甘酸っぱさは恋の味なんだってよ。でも俺にとっての恋の味はお前の作ったヘタクソなクッキーの味なんだよ」という謎台詞も最高だった。クサすぎるがそれがいい。
小栗旬演じる花沢類は、主役カップルを食わんばかりの人気キャラだが、今も語り継がれる彼の名シーンといえばこれだ。過労で倒れ病院にいる牧野のもとを訪れた花沢は、不意にキスをして「だってしたかったんだもん。しょうがないじゃん」。くぅっ……憎めないよ……。
結論:リアルじゃなくていいのだ。刹那的なときめきを与えてくれることに意義がある。『花のち晴れ』も細かいことは気にせず、どんどん名台詞、名シーンを連発して伝説を作り上げて欲しい。
(ゼップ)