ドラマ『anone』の視聴率不振を広瀬すずの責任に…若手女優が地上波ドラマから消える可能性

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『anone』 インスタグラムより

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 広瀬すず(19)が主演する連続ドラマ『anone』(日本テレビ系)の平均視聴率が苦戦している水曜22時の枠で放送している同作だが、第1話9.2%、第2話7.2%、第3話6.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区、以下同)と、数字は初回から下がり続けている。

 広瀬すずが地上波のドラマで主演を務めるのは、2015年1月期のドラマ『学校のカイダン』(日本テレビ系)以来3年ぶりのこと。この3年で彼女は女優として劇的な飛躍を遂げた。映画『海街diary』、『ちはやふる』シリーズ、『チア☆ダン~女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話~』などの出演作で映画賞を次々に獲得。今年もヒロインで出演した東野圭吾原作・櫻井翔主演『ラプラスの魔女』の公開を5月に控えている。同世代の若手女優たちの中では頭一つ抜けた存在として認識されているはずだ。

 そんな広瀬すずが満を持しての地上波連ドラ主演する『anone』、しかも脚本は『Mother』や『Woman』(ともに日本テレビ系)の坂元裕二氏(50)が手掛けることで、昨年内から話題となっていた。坂元氏は『最高の離婚』(フジテレビ系)、『カルテット』(TBS系)など軽妙な会話劇も評判だが、日テレ同枠では暗めの雰囲気の作品に取り組み、評価を得てきた。田中裕子(62)、小林聡美(52)、阿部サダヲ(47)、瑛太(35)、火野正平(68)ら実力派俳優陣が脇を固め、放送枠も『世界一難しい恋』『地味にスゴイ! 校閲ガール・河野悦子』『東京タラレバ娘』『過保護のカホコ』『奥様は、取り扱い注意』など、高視聴率枠と呼ばれる水曜22時という盤石の体制。

 初回から二桁以上の視聴率を期待されたが一桁発進となったことに、ネット上では「広瀬すずが敬遠された結果」「広瀬すずはゴリ押しだから」と主演女優を中傷するコメントが溢れていた。しかし主演女優の人気やネームバリューだけで視聴するかといえばNOで、視聴理由はその一点のみではないだろう。あらすじへの関心、好みの脚本家や演出家かどうか、出演者のバランスなど総合的に検討したり、予告や宣伝バラエティで興味関心を抱いたり。たしかに少なくとも第3話まででは、広瀬すずの爽やかな可愛らしさを引き立てる作風ではなく、ままならない人生に疲れた人々の偽札をめぐる群像劇であるため、広瀬すずが可愛くて好き……という層には、フィットしないかもしれないが、それは彼女に役者として責任があるのとは違うだろう。

 もちろん撮影現場で、役者に責任をなすりつけようなどというスタッフもいないと考えられる。一部の視聴者が面白がって「低視聴率ドラマの主演俳優・女優」というレッテルを貼るだけだ。しかも連続ドラマは約10週間、2カ月以上にわたって毎話の視聴率が話題になり続ける。視聴率というわかりやすい指標が、その役者を面白がって叩く格好のネタとなってしまう。そのレッテルを貼られたくないがゆえに、自社所属の若手女優を地上波放送ドラマのメインキャストにはしたくないと足踏みする芸能事務所もあるだろう。

 たとえ視聴者間での評判は良くとも、数字がすべてとされてしまう現状もある。現在放送中の月9ドラマ『海月姫』(フジテレビ系)も平均視聴率は第1話8.5%、第2話6.9%と苦戦しているが、原作とも映画版とも違う魅力があると評判で、主演を務める芳根京子(20)を気の毒がる声も出ている。NHK朝ドラでブレイクした土屋太鳳(22)や、学園恋愛モノ映画に連続出演中の平祐奈(19)などは、映画中心で地上波ドラマの主演は控えているようだが、「絶対にウケる」と確信できる企画にめぐりあうまで待つ判断なのかもしれない。

(ボンゾ)

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