『きみが心に棲みついた』吉岡里帆のうるパチ瞳の裏に潜む“腹黒いあざとさ”がいかに魅力的か

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 芸能界には「高校生から憧れていた」吉岡さん、女優を目指してオーディションを受け続け、努力を重ねて勝ち取った今回の主役。昨年末の紅白では“旬な人”として審査員を務め、「セリフが欲しくて仕方なかった時期」に竹原ピストルさんの曲に励まされていたというエピソードを披露しました。控えめなイメージだった吉岡さんが「仕事が欲しい」とストレートに発言する様子が私には印象的でした。

 ドラマ『カルテット』では、内心がさっぱり見えない腹黒の元地下アイドルを演じ、「人生チョロかったー!」の名言で視聴者の心に吉岡里帆という存在を焼きつけました。そんな彼女の演技を「あざとい」と。でも実は、私から見た彼女の魅力も、その“あざとさ”。

2018年の抱負は、兎にも角にも周りに居て下さる方々を大切に大切に。」

 年初には自身のインスタで、抱負を述べていた吉岡さん。気遣いの人なのでしょうが、行き当たりばったりの性格ではなく、ちゃんと計算してコマを進めていくような計算高さがあるのでは? というのがスナイパー小林予測。これは決して嫌味ではなくて、むしろこうあってほしいという願望であり、賞賛です。

 街でスカウトされて、なんとなく芸能界入りしているような美少女よりも、自分の目標達成のために苦労も努力も惜しまないような、良い意味で腹黒いガッツを見せる女優のほうが魅力的。いつかは男を虜にして殺してしまうような遊女役をキメてほしい。

 さて『きみが心に棲みついた』。周囲をイライラさせる今日子をそれでも憎めないキャラクターにするためにどこまで吉岡さんが表現できるのか。そして向井さんの怪演はまだもっと怖くなるのか。中毒性のある作品を今週も見守り続けたいと思います。

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