
加藤綾子
2月1日発売の『週刊文春』(文藝春秋)にて、フジテレビ系のスポーツ番組『スポーツLIFE HERO’S』が春の改編にて打ち切られ、日曜MCを務めるフリーアナウンサー・加藤綾子(32)のレギュラー番組が『ホンマでっか!? TV』(フジテレビ系)だけになると報じられた。『スポーツLIFE HERO’S』は、加藤綾子がフジテレビを退職した際、局が功労賞として用意したポストだと言われており、ギャラは1回25万円だそう。
記事を受け、ネット上では「組織の力で売れたのを、自分の力だと勘違いしてしまった人間という印象。もうだめだろう」「フジの仕事すらなくなるとか哀れ」「アナウンサーがフリーになるって相当実力ないと駄目でしょ」といった辛辣な“批評”めいた声があがっている。
局アナ時代は、好きな女子アナランキングなどで圧倒的な人気を誇り、「カトパン」と呼ばれ視聴者に愛されてきた加藤綾子だが、フリー転身が仇となり苦境に立たされている、というのが世間一般の見解のようだ。しかし実際、彼女はテレビ局社員を辞めたために仕事が減って食うに困りかねない状況……なのだろうか?
フジテレビ在籍時代の加藤綾子は、看板女子アナとして過重労働と言って差し支えない勤務状況だっただろう。2012年4月から2016年1月まで『めざましテレビ』のメインキャスターとして平日は毎日早朝から出勤し、他レギュラーバラエティ番組、大型特番でもMCとして駆り出されることが当たり前。当時、フジにチャンネルを合わせれば、彼女を見ないことはほとんどなかったほどだ。さらに社員であるため、テレビカメラの回らないところで通常の社内業務もこなしていたそうだ。
多忙を極めた挙句、2015年には『めざましテレビ』の本番中に酸欠で倒れてしまったことがある。加藤は当時の出来事を16年11月放送の『ボクらの時代』(フジテレビ系)で振り返り、風邪気味だったが自己判断でいけると思って出演したと話した。病院に運ばれている時、「あ、私このまま死ぬかも」と最悪の事態が頭をよぎったそうで、以降は、それまで無理して頑張ってきた自分を労わるようになり、結果的に「ちょっと体のことを優先して考えようと思って」とフリーランスでの活動を考え始めたと明かしていた。
つまり加藤綾子は、フリーになって仕事が「減ってしまった」のではなく、「自分で仕事を調整している」のではないだろうか。現在のレギュラー番組は2本だけにも関わらず、CM契約やゲストとしてのメディア出演も含めれば年収は局アナ時代を軽く上回るとも考えられる。メディア露出が減ったとしても、無理せず自分のペースで働き心身の健康を保てるのであれば、本人の満足度はむしろ高そうだ。心身の健康やプライベートの充実よりも、常に仕事でトップに君臨し目立ち続けたいタレントもいるにはいるだろうが、彼女がそうだとは思えない。
(ボンゾ)