現在30歳。数多くの作品へ出演している高橋さん。『母になる』(日本テレビ系・2017年)では可愛いキャラ、『カンナさーん!』(TBS系・2017年)では工事現場で働くシングルマザーと、作品によってまったく違う表情を見せてきました。もちろんそれが良点であることはわかっていたのですが、見たかったのは今回のちひろのようなパンチのある役だったのです……(うっとり)。あの強い目力をフルに生かす演技は、見ていて気持ちがいい。
その理由になるのでしょうか。子宮頸がんを患っていたことを発表して話題になった著書『Difficult?Yes. Impossible? …No. わたしの「不幸」がひとつ欠けたとして』(ベストセラーズ)にて、演技について記述されていました。
「うまくやろうとすることよりも、気持ちを入れること。命を吹き込むことを最優先にする。演じた役柄が発する声に心を乗せて。普段は物静かな私ですけど演じる『スイッチ』を入れたときだけは、高らかに、ときには激しく」
その思いが発揮された役がちひろ役だと思いたい。主演でなくとも、その演者が現れると「キタキタキタ!!!!」と期待が膨らんでニヤニヤしてしまう。高橋さんは2018年3月現在、私にとってそんな存在です。
さて『となかぞ』。興奮のあまり、高橋さんと松ケンの素晴らしさばかりを語ってしまいましたが、深キョンの可愛さも相変わらず破壊的。そして妊活だけではなく、「結婚できない」「子供の心理を理解できない」「見栄張りから抜けられない」という各世帯が抱える“できない”問題の行方にも注目です。ちなみに私は自宅の片付けができない。そんな人間模様をドラマで観察してみてください。
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