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海外生活でうつ状態な妻に家事してほしい…夫の相談に非難殺到

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Thinkstock/Photo by keladawy

 小町ではたまに、相談者の妻や夫などが“降臨”して、ことの全貌を明かすトピがある。今回は久々にそんな妻降臨トピを紹介したい。ただ、この手のトピってどこか予定調和的というか、もれなく釣りくさくはあるのだが。

妻に家事をしてもらう方法を教えてください。

 トピ主(男性・50歳・会社員)は、15年連れ添った妻と中学生の息子、小学生の娘の4人家族。トピ主の希望で、海外移住し生活している。

 当初、海外生活は2年の予定だったが、仕事にやりがいを感じたトピ主は契約を更新し続けて、すでに12年が経った。国内企業の社員として海外赴任しているわけではなく、現地で採用されたのだという。夫だけの収入では家計には余裕がないため、妻も週に3回ほど日本語教師のパートに出ている。

「妻は語学の才能が全くないようで、12年も住むのに、片言の英語しか話せません」
「妻が語学能力がないので、私が子供達の学校関係、病院等全て行なっています」

 トピ主はこのように愚痴をこぼす。さてその妻、家にいても食事を作る以外の家事を全くしないのだという。友達もいないのか、家でぼーっとしている。掃除機をかけることもなく子供たちの部屋は散らかり放題。洗濯はトピ主が行っている。ただ、妻は子供たちの日本語の勉強は見ているようだ。妻はトピ主にこう言う。

「お金がないので語学学校へも行けなかった。家具も買ったらいけないと言われていたので、本棚も買えない。いつ帰れるのか不安だ。子供の教育はどうするのだ」

 これを「後ろ向きな発言しかしません」とまたこぼすトピ主だったが、妻はそのうちに「死にたい」ともらすようになったという。

「日本には、年に一度、妻と子供達は帰国しています。妻は、もともと誰もが振り返るぐらい美しく、センスも良く、料理も上手です。今は、破れた服をきて、風呂も三日に一度しか入らず、化粧をしているところも見たことがありません。
お金がないから、余計なことはしないと言います。確かに、私は妻がお金を使うことを嫌がります。
私は、帰宅は23時ごろです。それから茶碗を洗って寝ます。妻は、ぼーっとしているだけです。何もやる気がないと言います。経済的に大変でも掃除洗濯等はできると思うのです」

 そんな妻がどうしたら家事をしてくれるようになるか、という相談だ。お〜〜いこれはもううつ病かもしれないよ、トピ主の危機感が薄くて引いたわぁ。最初は2年と言っていたのに気づけば12年って一体どういうことだぁ〜〜い。フルボッコにされそうなトピだ。案の定「びっくり」は6000超え。コメントではトピ主への非難と、やはり奥さんがうつ病ではないかという心配が集まった。

「奥さんが気の毒。更年期も入ってきたら、鬱とかになっちゃうよ。もう入っているかも…奥さんは日本に帰りたいとはいわないのですか?」

「奥様うつなのでは? 語学ができないのなら、カウンセリングも受けられないのでしょう。お子さんと子供は日本に帰国させてトピ主さんは単身赴任にしては?」

「トピ主様のわがままで当初2年のつもりの海外生活に奥さんはつき合わされている。しかも、経済的に大変。現地採用でパートまで。
12
年も住むのに、じゃないんだよ。12年もつき合わさせているのに、だよ。
語学の才能がって、赤ちゃんだって親が付きっ切りで言葉を教えるんだよ。
外国人が興味も無い国に行ってその国の言葉が学べるか、その足りない頭で考えたらいいと思う。
大人になると、言葉を覚えるのは赤ちゃんとは違うので、勉強して覚えないと理解できないと思う。
それが、お金がないから語学学校にも行かれない。家具も買えない。洋服も買えない。美容院にもいかれない。お風呂に入るのも節約。
現時点でお金が無いから、日本に帰られない。仮に戻ったとしても生活の不安は付きまとう。
こんな生活ぞっとするね。
センスの良い服を買うのも、化粧品を使うのも、美容院に行くのも、お風呂に入るのも、料理をするのも、お金はかかるんだよ。
それが、『経済的に大変』?
奥さんが語学能力が無いからじゃない。トピ主様に甲斐性がないからだよ。
甲斐性がないのに、海外でやりがいだけの自己満足な職について家族に不便させておいて、よく言えるね。
一生、50歳でいられるわけじゃないんだよ。老後はどうするの?
今、経済的に大変なのに、将来のこと何も考えていないんじゃ無いの?
夢は寝てみる夢だけにしなよ。
奥さんは、現実を見て嫌になっているんだと思う。
それは鬱状態って言うんだよ。病気の一歩手前」

 もう身もふたもないほどにコテンパンに叩かれている。最後のコメント本当にその通りだと思う。さてさてようやくトピ主レスが更新された。

「子供たちは、12年も海外生活をすると、すっかりここでの暮らしに馴染んでおり、できるだけこちらの国にいたいそうです。
あと数年で大学生になります。そうなったら、娘だけを残して、帰国してもいいと妻は思っているようです。子供達の為に、この国の滞在を頑張っているようです」

 だが、トピ主の仕事は1年契約で娘が大学生になるまで契約更新を続けられるか未知数だという。

「この仕事がなくなると、日本では私は無職になって帰国することになり、家族を路頭に迷わせてしまいます。
仕事がある間は、この国で頑張り、私としては、楽しく妻に生活を送って欲しいのです。お金を使わずに。来年、この国にいるか分からないのに、家具等を買うのは無駄だと思っております」

 やはりこう主張するトピ主。妻に整理整頓をしない理由を聞いたところ、妻は「ある程度の整理整頓は必要だが、潔癖症レベルになると、子供の精神が病む」と答えたという。また妻はお嬢様育ちで実家では家政婦が掃除をしていたとも。

「基本的に妻は社交的で、容姿からかなり目立つタイプです。日本語教師としては、かなり生徒さんに人気があるようで、我が家の家具は全て生徒さんが引っ越しセール等で捨てるものを知らせてくれたものです。彼女も50歳近くですが。もう日本に帰っても仕事はないでしょう。
彼女は、掃除の仕事に出かけたこともあります。必死に掃除をしたようです。数ヶ月後、その職場で日本語教師として採用されました。
親しくしていた友人の帰国、将来への不安等が重なり、妻は笑わなくなりました。なんとか、笑顔で家事をして生活をしてもらいたいのです」

 お前のライフプランは一体どうなってるんだよって感じの適当ぶりである。1年契約をよく12年も続けてきたなあ……。最初から妻と子供だけ日本に残して、妻に正社員として働いてもらっていた方が良かったのではないか。さて、トピ主レスでも自分の非が全くわかっていないトピ主にコメントはヒートアップ。さらに批判が相次いだ。

「奥様は家事をするどころか、命の危機に瀕しているのでは。
奥様を救うには、一刻も早く日本に帰国させ、専門医を受診させる事です。
海外にいて充実してたのは貴方だけで、奥様はずっと苦痛だったのでしょう。
家具や語学学校一つ行くにもケチっていたのならば、奥様がなじめないのは当たり前です。
そもそも給料で生活が苦しいのなら、貴方もさほど結果を出しているとは言い切れないのでは。要は内弁慶の甲斐性なしって事です」

「たった2年で帰れるはずの海外赴任が10年引き延ばされた。
23時まで働く癖に金がない。
女性の『身だしなみ』にケチり、破れた服を着るようにまでなっているのを見てもなお『家事をさせたい』
あなた、カウンセリングを受けたほうがいいよ。
あなたが先。
まともじゃないよ。
こんなトピに、どうやったら優しいレスが返せるのか理解不能」

 すごい辛辣で、読んでいてスッキリするほどである。トピ主はようやく事の重大さに気づいたようで(気づかないまま立ち去るトピ主も多いので良い方である)、「妻と話し合ってみます。ここのみなさんの意見を伺い、深刻に捉えた方がいいことがわかりました。このサイトを見せ、妻と今後のことを話し合います。ありがとうございます。」とトピが閉められてしまったかに見えたが……(それでも罵倒コメントは止まなかった……)。

「このレスを妻にみせ、妻と話し合いました」と再びトピ主が書き込んだ。妻は泣きながらレスを読んでいたという。

「妻は、帰国していた時に、知人の医者にかかっていました。彼女自身、更年期等も重なり、抑鬱状態であることを認識していました。
また、私自身がアスペルガーのグレーゾーンだそうです。(私は診断を受けたわけではなく、妻の見立てです。)アスペルガーの配偶者を持つと、カサンドラ症候群になるそうですが、妻もその状態になっているそうです。私に話しても理解してもらえないと思うと言っています。無意識に「死にたい」と言ってしまうことに関しては、言わないように努力をすると言っています。子供を残しては絶対に死ねないと自分に何回も言い聞かせるそうです。
今は、いろんなことが重なって抑鬱状態がひどく、何をする気も起きないし、どうしていいかもわからない。この年齢になって、お金もない。将来も見えない。日本に帰国することもできない。(実家には頼れません。)ただ息をするだけ。食事も一日一食だけだそうです」

 そんな妻は「日本には、もっと苦しんでいる人がたくさんいるから、我慢しないといけない」「私なんか幸せな方だと思う」と言う。

「妻に何をしたいかを聞くと、『前から言ってるけど、一泊でもいいから家族旅行をしたい』と言いました。私は仕事が忙しくて、家族旅行をしようと言われていましたが、聞こえないふりをしてきました。時間を見つけて、家族旅行を計画してみます。
他にどうしたら妻は幸せになるでしょうか。私が悪かったことに気がつきました」

 なんだかこの説明が果てしなく釣りくさいが、まあそれは置いておこう。早く妻と子供だけ日本に返した方が良いかと思うが、そんな中、なんと妻がコメントを書き込んだ。この展開〜〜〜っ! なんか懐かしい。昔の2ちゃんねるみたい。

「みなさま、暖かいメッセージを本当にありがとうございました。夫は、言葉が足りないところが多く、皆様を不愉快な気持ちにさせてしまい、申し訳なく思っています。
当初は希望に満ちた海外生活でした。夫は夢を叶えるために、土日もなく朝から晩まで働いております。
私は夢がありませんでしたので彼の夢を叶えることを応援しようと思っていました。
現実は、非常に厳しいものでした。私の語学能力は著しく欠如しておりました。日本人が少ない地域で、たわいもないおしゃべりができる相手もいません。最初の数年は、両親が帰国費用を出してくれておりましたが、両親ともに他界し、遺産は会社整理のために使われました。落ちるところまで落ちると、今まで親切にしてきてくださった方も私たちの元から離れて行きました。
両親に頼ってきた私にとって後ろ盾がないことは、ここまで辛いことだとは思いませんでした。私が甘い人生を送ってきたつけが今やってきたのだと実感しております。
50歳にもなって、家事もまともにできない私に変わって、夫は本当によくやってくれました。彼は、私に活き活きと生活をして欲しいのだと思います。どちらかというと、夫の方が鬱体質です。私が負担になるといけないとずっと思ってきたのですが、夫婦揃って限界がきたようです」

 妻は夫をかばっているのか、自分の至らなさも綴りながら、この事態は夫婦ふたりが招いた結果であると言う。

「今後のことは分かりませんが、夫婦で話し合いをしながら、頑張って行きます。本当にありがとうございました」

 こうして妻によりトピは締められた。だがまだコメント欄は盛況だ。

「少しは奥様の心境をご理解されたようで良かったですが、貴方の奥様は陰でずっと涙を流していたはずです。そのような苦しい状況の中でも奥様は子供さんのことや世の中でもっと苦しんでいる人々を思いやって本当に素敵なお方です。失礼ながら貴方には非常にもったいない。どうしたら妻が幸せになれかという問いは、貴方が経済面と生活の安定性を改善する努力をすることに尽きますよ。それは所帯を持つ人間の責任です。
何のお仕事なのか分かりませんが、毎日深夜近くまで働いても薄給の非正規職員。若くて下積みという立場であるならまだしも、その年齢で12年もそんな生活を続けているのにやりがいがあるからと契約が更新さえされればずっとこの生活を続けていくのですか?あなただけの生活ではないんですよ。ますます老後に近づくにつれて奥様を追い詰めますよ」

 確かに、とにかく俺についてこい、で2年の約束で海外に同行させ、その後なしくずしに12年。妻も日本でやりたいことがあったのではないかと思わずにいられない。

ブログウォッチャー京子

1970年代生まれのライター。2年前に男児を出産。日課はインスタウォッチ。子供を寝かしつけながらうっかり自分も寝落ちしてしまうため、いつも明け方に目覚めて原稿を書いています。

twitter:@watcherkyoko

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