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吉岡里帆が「女に嫌われる女」といわれるのはなぜか? 「嫌い」の無限ループ

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吉岡里帆Instagramより

吉岡里帆Instagramより

 吉岡里帆(25)を「嫌われ女優」扱いする報道が増えている。なぜ吉岡は女性に嫌われるのかを考察した記事も出てきた。彼女は今や「女に嫌われる女」の代名詞らしいが、どうも腑に落ちない。確かにインターネット上の匿名掲示板で彼女を罵倒するスレッド、書き込みは散見されるが、それが彼女を「女に嫌われる女」と決定づける証拠にはならないだろう。彼女を罵倒する男性の書き込み(特に水着グラビアを後悔していると発言したことや恋愛経験の有無に起因するらしい)も少なくはないし、彼女を好きな女性は「嫌い」と宣言する人の数よりずっと多くいると考えられるからだ。

  現在、吉岡里帆は連続ドラマ『きみが心に棲みついた』(TBS系、火曜22時)で主人公・キョドコこと今日子を熱演中。キョドコは自尊感情が低く、挙動不審、依存的、主体性に欠け常に他人の顔色を窺うキャラクターだ。それは幼少期の家庭環境なんかが影響しているのだということも視聴者には示されているが、見ていてイライラするし共感できない(したくない)ようなタイプの女性であり、このところ吉岡が女性から嫌われているのは、キョドコのような“女”を演じている影響もあるのではないか……という分析もある。90年代の裕木奈江のような存在と言いたいのだろうか。

 振り返れば、昨年、吉岡が日清食品「どん兵衛」のCMでどんぎつねを演じたり、ヒロインを演じたドラマ『ごめん、愛してる』(TBS系)の番宣でバラエティ番組に出演した際にも、彼女の振る舞いが「あざとい」ものだから視聴者はドン引きしている……という展開になっていた。また前述のように、吉岡は水着グラビアの仕事をしていた時期があるが、インタビューなどで「最初は抵抗があった」「最初は嫌だった」と語ったことは、グラビア仕事を女優より下に見ていると解釈した人々により「天狗になっている」と不興を買ったようだ。

 ただ、不特定多数の人間が目にするテレビをはじめとした芸能の仕事をしていれば、どんなに好感度の高いタレントであってもアンチは一定数存在するともいえる。それを表明しやすい空気が、その場所(匿名掲示板など)にあるかどうか、ではないだろうか。「女子に嫌われやすそうな態度だ」「もう嫌われているようだ」というネットニュースが、アンチコメントを書き込む動機となり、嫌われているような空気が醸成されていくということだ。

  しかも実際に「吉岡里帆」へのネット上のコメントを検索してみると、吉岡に対する批判的な意見は、特定のサイトを除けばそれほど多くない。特にTwitter上では、むしろ「カワイイ!!」といった好意的な意見のほうが圧倒的にボリュームが多い。

 結局のところ、メディアが吉岡里帆を「嫌われ女優」「女が嫌いな女」として盛り上げたいだけではないのかという気もしてくる。そして今や吉岡自身が「嫌われている」と意識しているようだBuzzFeedJapanのインタビューに応えて、次の発言をしている。

「私はそもそも自分の中に嫌われる要素があるなと思っていて。そういう部分はちゃんと受け入れて、それでもみなさんに真剣に作品を届けたいと思っているので。嫌われても、私は作品を見てくださる方が好きだから。ドラマを少しでも見て『ムカつくわ』『モヤモヤするわ』と心を動かしてくれる人こそ本当の味方。本当に私を見てくれた人なので」

 吉岡里帆はすでに複数の「嫌い」コメントや記事を読み、その結果、同じ土俵に乗って、視聴者を「敵/味方」に分けてしまっているのかも知れない。「嫌い」の無限ループに入り込んでしまっている可能性もある。所属事務所は仕事スケジュールのマネジメントのみならず、そのあたりのケアも積極的にしたほうがよいのではないだろうか。

中崎亜衣

1987年生まれの未婚シングルマザー。お金はないけどしがらみもないのをいいことに、自由にゆる~く娘と暮らしている。90年代りぼん、邦画、小説、古着、カフェが好き。

@pinkmooncandy

バナナ&ストロベリー

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