
2011年、道路交通法違反で書類送検され謝罪会見を開いた際の山口達也
TOKIOの山口達也(46)が、強制わいせつ容疑で書類送検されたことがテレビニュースを皮切りに一斉に報道された。山口達也は今年2月、自宅マンションの部屋に女子高校生を呼び出し、酒を飲むように勧めたうえ無理やりキスをするなどの行為をした疑いがもたれており、大筋で容疑を認めているという。
本件について、4月25日夕刻にNHKが最初に報じたが、同局では山口達也の名称を<人気グループ「TOKIO」の山口達也メンバー>とした。また、民放各局の夕方のニュース番組もこの事件を扱ったが、いずれも<山口達也メンバー>で統一されていた。
このことで思い出されるのが、2001年8月に、当時SMAPとして活動していた稲垣吾郎(44)が公務執行妨害と道路交通法違反で現行犯逮捕されたときの報道である。当時、稲垣吾郎の逮捕は同じようにテレビ各局のニュース番組で報じられたが、<「SMAP」の稲垣吾郎メンバー>という呼び方をされていたのだ。
これが、NHKからテレビ東京まで、各局で自社所属タレントが活躍するジャニーズ事務所の包囲網か……と驚いた視聴者は多かったはずだ。それから17年もの歳月が流れたが、今回の山口達也書類送検もまた「メンバー」扱いであり、ジャニーズ事務所の強権ぶりをうかがわせる。しかし他方で、草なぎ剛(42)が2009年4月のある深夜、東京都港区の公園で泥酔して全裸になり一人大騒ぎしているところを通報され、公然わいせつ容疑で現行犯逮捕された際は、NHKニュースで<草なぎ剛容疑者>と報道されていたのだが。
稲垣吾郎も草なぎ剛も、起訴猶予であったが、稲垣は2002年1月まで約5カ月間の芸能活動休止。草なぎは、事件からおよそ一カ月後に仕事を再開していた。山口達也はすでに示談が成立しているというものの、どの程度の期間、活動を休止することになるかはまだわからない。
すでに本日放送予定だった出演番組『Rの法則』(NHK Eテレ)の放送は中止することをNHK側は発表したが、同番組は月~木曜まで毎日放送予定がある。山口が強制わいせつをはたらいた女子高校生は『Rの法則』に出演するタレントだということも報じられており、番組自体が終了を免れないかもしれない。