『花のち晴れ』杉咲花の “普通っぽさ”と“裏切らないトキメキ”が胸アツ!!

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『花のち晴れ〜花男 Next Season〜』公式サイトより

 今回は『花のち晴れ~花男Next Season~』(TBS系・毎週火曜22時放送)に主演する杉咲花さんについて。彼女の演技力は言わずもがな。『夜行観覧車』(TBS系・2013年)では、ブチ切れる中学生役が話題になりましたが、瞳孔を見開いて母親への反発を叫ぶ様子はマジで怖かった……。その様子があまりにも強烈すぎたのか、その直後は彼女が出演した別作品を見ると「いつ切れるのか」とドキドキしていたものです。

 そして亡くなる母親への愛を表現した映画『湯を沸かすほどの熱い愛』(2016年)では6部門で演技賞を獲得。目が腫れて、頭が痛くなるほど彼女の演技に号泣しました。観客の愛も沸騰させるとは……! と功績を並べていけば枚挙にいとまがないのです。

 そして今回、20歳にして初主演作。彼女の最大の魅力だと思う“普通っぽさ”が遺憾なく発揮されている今クール一番注目しているドラマです。

セレブリティが通う英徳学園の生徒・江戸川音(杉咲)、実は元お嬢様で現在はアルバイトをしながら家計を支える苦学生。それでも英徳生であることにこだわるのは、卒業さえすれば「両親が決めた婚約者・馳天馬(中川大志)との結婚」があるからだ。そんな中、学園の品位を保つことを目的としたグループC5のメンバー・神楽木晴(平野紫耀)に出会ったことで事態は一変。神楽木グループの御曹司で、学園随一の人気者の晴は音に惹かれてしまい、恋の混戦がスタートする”

 同作は、『花より男子』(2005年)の約10年後を描いているため、セレブ高校に通う庶民がヒロイン、そしてタイプの違う金持ちイケメンたちからの求愛と、設定から登場人物まで『花男』を彷彿させるものばかり。それでも、前作の良さは残しつつ、しっかり違った面白さも用意されています。

 この音を奪い合う2人の男子高生がまあ、かっこいいのです。天然ぶりがそそる神楽木晴役の平野さんは、ジャニーズの正統派アイドル。番宣で出演していたバラエティ番組では役柄ともリンクし、芸人を震撼させる天然ボケで視聴者にものすごいインパクトを与えてくれました。『花男』で言う道明寺のポジションです。

 そして英徳のライバル校・桃乃園学院に通う天馬役に中川さん。純白の制服を身にまとい、音のピンチにはどこからともなく登場。婚約者である音のために数千万円の寄付を学校にポンと支払ったりもします。音に対してだけじゃなく、誰にでも分け隔てなく徹底的に優しさの持ち主。その様は、まさに白馬に乗った王子様。『花男』の花沢類がパワーアップした感じでしょうか。

 この天馬を演じる中川さん、子役から活動して『家政婦のミタ』(2011年)の長男役で一気にブレイクしましたが、ちょっと目を離している間にとんでもなくカッコよくなっていました。成長期の重要性を思い知らされます……。

 そんな2人に愛される役に抜擢された杉咲さん。決して否定的な意見ではなく、絶世の美女ではないところがいいんですよね。原作の忠実性を守っているところもありますが、神楽木と天馬くんからラブコールを受けるヒロインがめちゃくちゃ可愛いのでは、見ている側もしらけるだけ。

 優等生のような近寄り難さはゼロ、なんなら即友達になれそうな同級生感を漂わせている彼女だからこそ、このドラマは盛り上がるのではないでしょうか。

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