
ジャニーズ事務所のTOKIO公式ページより。会見後、山口を除く4名の写真に差し替えられた
TOKIO山口達也(46)による未成年への強制わいせつ事件を受け、5月2日、TOKIOの山口以外のメンバー4人が記者会見を開いた。TOKIOの今後について発表されるものと思われたが、まず冒頭の挨拶で城島茂(47)らメンバーは「結論は出ていない」と明かした。結論は出ていないが、会場に集まった報道陣の質疑に応答した。
ジャニーズ事務所の人気アイドルグループとして長く活動してきたTOKIO。メンバー同士の付き合いもそれぞれ20~30年に及ぶ。結果的に記者会見では、彼らから山口達也への愛情を感じるコメントばかりが並ぶこととなった。
TOKIOは4月30日の夜に5人そろっての話し合いの場を設けたという。事件報道があったのは25日、山口達也が個別で会見を開いたのは26日で、会見後に山口は医療施設へ入院したとの話だったが、30日夜に5人だけで某所に2時間ほど集まったそうだ。山口はまず4人に対して土下座し謝罪。事件の経緯を説明したうえで、カバンから辞表(退職願)を取り出し、彼らに渡して「TOKIOを辞める、ジャニーズ事務所も退所する」と話したという。
これに4人は動揺。個別会見で「TOKIOに席があるなら戻りたい」と発言していた山口に対して「甘えるな」と考えていたものの、いざ辞意を表明されるとショックだったという。結局、30日に何も結論を出すことは出来なかった。ただし活動25周年の記念に予定していたツアーなどの音楽活動は白紙に戻った。
城島は、「我々もどう責任とるのか、解散、即解雇、無期限活動停止、考えていた。しかし(辞表の)封筒を見てメンバー全員言葉が出なかったのは確かです。今後どうしていこうかという話し合いの中で、その日(4月30日)はどういう結果にするのかわからない、答えが出なくて。今出来ることは何か、まず謝罪じゃないかと。被害者の方とご家族の方に謝罪させていただけるなら、ここから考えていくしかない」と、今回の謝罪会見の意図を説明した。辞表は事務所宛だったが、リーダーとして預かっているとのことだ。
要するに、山口達也の処遇については何も決まっていない。ただし、TOKIOというグループとして受けている仕事で今後も継続したいとクライアントが要望しているものがあり、それを「プロとして責任を持っておこなう」ための所信表明としての会見だったというわけだ。結局のところ、被害者とそのご家族への贖罪の気持ちがあり、葛藤してはいるものの、メンバー間には強い絆があり、彼らは山口達也のTOKIO残留を望んでいる。また、これ以上関係各所への迷惑をかけないためにも、受けている仕事は真っ当したい。とりあえずはTOKIO4人での活動継続を世間に許容してもらうことが必要と考えたのだろう。
各メンバーから「被害に遭われた方とそのご家族に向き合って……」というフレーズが頻出したが、具体的に何をどうすることが「向き合う」ことになるのかは、本人たちもまだわからないそうだ。