社会

ナンパ塾で連れ込みマンション用意か、ナンパが性犯罪に発展した複数の事案

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 “ナンパ師”はそれぞれにナンパを楽しんでいるようで、それに応じる女性ももちろんいる。あらゆる男性が性欲に突き動かされて性暴力に及ぶわけではないのと同様に、あらゆる女性が気軽な性行為に嫌悪感を持つわけでもなく、トラブルに発展しないナンパもあるだろうことは承知だ。しかし一方で、前述したようなユーザーを見るに、「ナンパする側」にもリスクやデメリットがあることは自覚していない男性がほとんどだろう。

 ナンパに闘志を燃やす人々には、「不特定多数の女性との性交自体が、男性にとってはメリット」という考え方があるかもしれないが、性欲(と呼んでいいかどうかも疑問)によって犯罪を引き起こす可能性があることを含め、実行する当人にとってもナンパはリスクの大きい行為だ。路上や駅構内で見知らぬ女性に声を掛け、仮に“合意”の上で性行為に至ったとしても、相手の女性が18歳未満ないしは13歳未満の児童という可能性や、性感染症リスクもあり、多くの男性たちがひっきりなしに恐れている美人局やハニートラップにかけられることだってあり得る。それともナンパを繰り返す男性たちは、そういったリスクを承知した上で、瀬戸際のスリルを楽しんでいるのだろうか。

 しかし前述のように、ナンパが強制わいせつ等の犯罪に発展する事案があることは事実である。また、ナンパ術の類には、女性をモノのように雑に扱うことや、支配的な対人関係を築くことに罪悪感を抱かせない乱暴な“理論”が少なくないことも大変危険だ。

 冒頭に記述した「ウォッカで昏睡させて強制性交」という容疑、これは相手女性が急性アルコール中毒で重篤な状態、最悪の場合死亡していてもおかしくなく、非常に悪質。多量の飲酒により昏睡状態に陥った場合、性行為どころではなく直ちに適切な医療対応をとらなければならない。そのくらいで死なないだろうとタカをくくっているのか、相手が死のうが構わないと人命を軽視しているのか。いずれにしろ悪質極まりない事件である。

 この事件で逮捕された男性2人は、ナンパ師によるナンパ講習などを行うナンパ塾に参加していたという。事件現場である新宿区のマンションは同塾が女性を連れ込むために用意した「ハウス」と呼ばれる専用部屋だったそうだ。受講生は料金を支払い「ハウス」を利用する仕組みだったといい、容疑者たちの余罪や、同塾の責任も追及されることとなるだろう。

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