しつこいようだが、今回の中盤からは稲森いずみの光りっぷりが半端なかった。最後のシーン、妻に対して愛情のかけらも見せない暴力夫である神楽に、吹っ切れた様子で「お金ちょうだい!」とせびる姿は、留美の進化を見せつけていた。あの「お金ちょうだい!」は筆者もこれから、必要な時に積極的にモノマネしていこうと思った。こんなにオイシイ役を与えられて見事に演じきった稲森いずみ、頬はパンパンだけど意外や演技力があり、目が離せないキャラクターを作り上げている。一筋縄ではいかない女の役で今後またオファーが増えるのではないか。
ちなみに! 時折副音声を聞きながら視聴したのであるが、安堂と留美のベッドシーンで濡れたバラの花がアップにされる構図など、ここぞという場面で新井浩文が笑っているので、思わず筆者も笑ってしまった。だが新井は、自身の演じる神楽が心なく痛めつけている留美のことを「一番かわいそうなんですよね」としみじみ言ってもいた。確かに真海というか暖の冤罪投獄とは全くの無関係(入間の元愛人で、神楽の妻とはいえ)な留美が運命に翻弄されまくっていて、気の毒になってしまう。稲森いずみの迫真の演技のせいだろうか。いや、ひょっとしてまたこれも、実は漁師時代何か関係があった、なんていう、どんでん返しがあるのかもしれない(たぶんない)。
次回第7話では、いよいよ幸男家族の元にヴァンパがやってくる。震える幸男だけをクローズアップした次回予告動画の編集も素晴らしかった。一家皆殺しか? 一週間が待ち遠しい。
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