とはいえ茂少年は中学生の頃、テレビで少年隊を見てから東山紀之さんに憧れて、いつしかロックにも目覚めてギターを抱え始め、すっかりロックンロール人生になっていったみたい。「暇があればすぐギター。毎日毎日ギターを触ってた」そうで、音楽にのめり込んでいったんですって。高校時代にジャニーズ事務所に入所したものの、当時、少し体を壊していたお母さんを奈良にひとり残して上京するのが心配で心配で、本当は1日も早く東京に向かいたかっただろうに「焦らない焦らない。よし、高校を卒業するまではオカンの近くにいよう」と決めたとか。もう親孝行息子なんだから。
1989年には山口達也さんと“城島茂バンド”を結成して、ロック街道をばく進していったの。アイドルロックバンドTOKIOが誕生するずっと前の話だから、アツもよく知らないんだけど、リーダーと達兄ィはTOKIOになってからは「うちにはボーカル・長瀬智也がいるから」と言って、歌唱は長瀬くんに任せていたけど、歌の実力というか底力はリーダーと達兄ィのほうがあってね。長瀬くんの歌声に被せて歌う達兄ィとのツインボーカルがTOKIOって感じだったのよね。もう聴けなくなっちゃったけど……。
『ミタゾノ』繋がりで松兄ィと茂子さんのツーショットを見ていてつい思い出しちゃったのは、松兄ィがかつて「うちのオヤジが何でか城島茂のファンでさ。普通は長瀬智也にいくだろ？ なのにリーダーファンという変わり者でさ。楽屋に来るとオヤジがリーダーにガッと握手を求めるの。その姿を見ていて嬉しいやら恥ずかしいやら」って発言。松兄ィの家も小学生の頃、ご両親が離婚してお父さんは北海道にそのまま残り、松兄ィはお母さんと一緒に横浜に移り住んだというちょっと似た境遇だからか、この2人は苦労人のはずなんだけど、いつも自虐ネタを入れつつも楽しそうに家族の話をしていてね。誰よりお母さん思いのリーダーと松兄ィだからか、「メイクすると似ちゃう」発言には笑っちゃうけど、何かジーンとしちゃうのよね。
「4人のTOKIOは茨の道を歩むことになる」と言われ、まだまだ苦難はいっぱいあるのかもしれないけど、とりあえずレギュラー番組の『DASH～』も『TOKIOカケル』（フジテレビ系）も継続中でリスタートしているし、20年以上担当してきたフマキラーのCMも4人での続投が決定して、ホッと一安心。5月25日からは『おすだけベープ』の新CM・金のリーダー篇がオンエアされていてすごく嬉しいわ。ただ当然だけどそこにはもう達兄ィの姿はなく、「本当にTOKIOに山口達也はいたのか？」なんて気分になっちゃうのよね。あまりに普通に自然に“4人のTOKIO”が登場するもんだから。
でもね、マスコミの友達とも「しょうがないことだけど、どんどん山口達也の名前が消されていくなぁ」と話していた矢先のこと。「山口達也を忘れない媒体」も何社かいて、「ジャニーズ事務所が悲鳴をあげている」との話が飛び込んできたの。
もう退所して、今は体と心を治すべく入院して治療を始めている達兄ィなんだけど、ほっとけない人たちもいるようで、最近も転院報道が出たばかり。1社が居所をスクープしちゃうと後追いで何社かが張り込んじゃうらしく、大変なんですって。
事務所でも「山口の転院の話なんてスタッフの中でも数人しか知らないことだったのに、具体的に書かれているし誰かスパイがいるのか？ なぜか女性誌にどんどん情報が流れてるから困っちゃうのよ～」とこぼす上層部がいて、息のかかった御用新聞さんや雑誌社に「誰か助けてよ～。これ以上はもう追わないで。それより一緒にスパイを探して欲しい」と泣きが入ったんですって。
ある雑誌編集者は「いやいや、そんなこと他社に頼むより事務所内でスパイを探したほうが早くないか？ とは思ったけど、事務所内がゴタつきすぎてて言えなかった。ともあれ『スパイ』って久しぶりに聞いて笑っちゃったけど、まだまだ山口達也騒動は終わってなかったんだな」ってびっくりしていたわ。でも、達兄ィの更生を願えば、そりゃマスコミは自重すべきなのよね。でも暴走を止められないほどジャニーズ事務所は弱体化しちゃっていて……この先も不安になっちゃうわ。
