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木村拓哉の娘「Kōki,」は、杏のような道筋を辿ることになるか

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注目せざるを得ない

『ELLEジャポン』2018年7月号

 木村拓哉(45)と工藤静香(48)の次女・Kōki,(コウキ/15)のモデルデビューが注目を集めている。『ELLE ジャポン』20187月号(ハースト婦人画報社)の表紙を飾ったKōki,は、若い頃の木村拓哉を彷彿させる凛々しい顔立ちで、身長は15歳にして170cm。あどけなさの残る表情のカットもあるものの、インタビューでは「人は人、自分は自分。誰かと比べることなく自分を信じる強さと、長所と短所をしっかりと見つめて前に進むことの大切さ。それを教えてくれた両親が私の誇りです」「どんなときも自分を見失わずに意思を貫く強さと、少しでも前に進むための勇気。それさえあれば、きっとどんなことも怖くないです」と、芯の強さを感じさせる大人びた発言。数年前から「美人姉妹で、業界は熱視線」と噂されてはいたが、アイドルやバラエティタレント、あるいは女優や歌手としてではなく、世界を目指すモデルとしてのデビューは良い戦略かもしれない。両親の存在がヘンに影響したり、また本人が無理なキャラ付けをされたりせずに活動していくことが可能だからだ。

 華々しいデビューとなったKōki,について、両親の名前は伏せておいたほうがよかったのでは……という見方もないわけではない。もちろん、「デビューなのにいきなり表紙を飾った謎の15歳新人モデル」というだけでも話題性がゼロではなかっただろうが、スポーツ紙による「木村拓哉と工藤静香の愛娘」であるとの発表は、彼女への注目度を何十倍にも底上げした。しかし諸刃の刃で“二世”というだけ色眼鏡で見られ、備わっている才能や実力を“親の七光り”扱いされてしまうリスクもないわけではない。また、おそらくこの先、彼女のプライバシーに迫ろうとするゴシップ報道も出てくるのではないだろうか。

 そうした懸念はあるものの、世界的なトップモデルを目指すと公言するKōki,の野心は清々しい。そして日本の有名芸能人の娘として、その夢を実現させた先輩がいる。渡辺謙(58)の長女であり、海外コレクションで活躍するモデルとなった後、女優としても若くして大成した杏(32)だ。

 デビュー当初は本名の「渡辺杏」名義で芸能事務所・サンミュージックブレーンに所属していた杏だが、渡辺謙の娘であることを伏せ、自ら履歴書を持ち込んだという。両親が離婚係争中だという複雑な事情も影響していたのかもしれない。15歳から『non-no』(集英社)の専属モデルとして活動、2002年には「ビクター・甲子園ポスター」のキャンペーンモデルを務め、やがて2006年頃からはパリコレクションなど海外のショーでランウェイを歩くようになった。

 ちなみに杏の身長は174cmだ。日本国内では、2008年から実年齢よりも上の世代をターゲットにした『Oggi』(小学館)の専属モデル、さらに20122015年には『25ans』(ハースト婦人画報社)のカバーモデルとしてハイブランドを着こなした。『25ans』カバーモデル卒業後の2015年秋からは『Precious』(小学館)のカバーモデルに就任している。余談だが、筆者は20012002年頃『non-no』を何度か購入して読んでいたが、専属モデルとして登場する「渡辺杏」が自分と同学年と知り非常に驚いた記憶がある。当時1516歳だった彼女は既に少女ではなく大人の女性に見えた。

 2016年3月に公開された、webサイト『ほぼ日刊イトイ新聞』での糸井重里との対談で、杏はモデルの仕事をどう捉えてきたかを語っている。杏自身は、モデルを<生きたハンガー>と思っており、裏方スタッフの中心に立つ花ではなく、あくまでもスタッフの一員として仕事に取り組むのだという。海外のコレクションではそのように<生きたハンガー>として洋服を美しく見せるよう工夫して歩くが、一方で、近年の日本ではファッションショーが“エンタメイベント”として機能しているためモデルはハンガーではなく、モデル個人の可愛らしさや人気度も重要視されると分析もしている。

 また、海外のファッションショーではリハーサルもなく(そもそも直前に出演が決定する)、モデルウォークやポージングの指導もないため、モデル自身で演出して“いいハンガー”になるのだという。もちろんケイト・モスのようなファッションアイコンとなると話は別だが、ともかく杏はそうして様々な舞台を経験してきた。ちなみに夫である東出昌大との最初の出会いはパリコレだったという。

 その後、事務所を移籍した杏は女優の仕事も受けていくようになる。今ではすっかり人気女優の1人であり、出産によって映像作品への出演が途切れても存在感はまったく衰えていない。活動途中からは渡辺謙の娘であることが公表されたが、しかしそのことは彼女への見方を「親の七光りで活躍する女性タレント」に変化させはしなかった。

 さて、Kōki,の場合はデビューの時点で大御所の子息であることを明らかにしており、日本の芸能界でやっていこうとすれば、どれだけ拒んだとしても、良くも悪くも忖度を受けることになるだろうが、海外での活躍を目指すのであれば木村拓哉や工藤静香の威光は届かない。おそらく本人がその環境を望んでいるのだろう。Kōki,が憧れだというシンディ・クロフォードをはじめとするスーパーモデルたちは10代からすでに自立の道を突き進み、早々にブレイクしている。Kōki,の力強い瞳は、何が何でも夢を叶えてやるという意志に満ちているようだった。両親とは別のフィールドでの活躍を期待したい。

中崎亜衣

1987年生まれの未婚シングルマザー。お金はないけどしがらみもないのをいいことに、自由にゆる~く娘と暮らしている。90年代りぼん、邦画、小説、古着、カフェが好き。

@pinkmooncandy

バナナ&ストロベリー

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