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「ぶつかり男」の危険行為、JR東日本は「駅構内巡回」で対策

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Thinstock/Photo by bee32

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 先月、Twitter上に投稿された、新宿駅構内でわざと女性にぶつかっていく「ぶつかり男」の様子を捉えた動画は、瞬く間に拡散され、529日放送の『モーニングショー』(テレビ朝日系)でも取り上げられた。番組に出演した菅野朋子弁護士によれば、「意図的にぶつかった場合、けがをした場合、暴行の故意が立証できれば傷害罪。故意が立証できなければ過失傷害罪」だが、人ごみの中での出来事ということもあり「立証はほぼ難しい」とのことだった。

 立証困難だというぶつかり行為だが、いざ大きな事故やトラブルに発展してからでは遅い。予防策を講じたいところではあるが、各鉄道機関ではトラブルを防ぐため何かしらの対策をしているのだろうか。また、これまでにぶつかり行為からトラブルに発展した事例はあったのか。JR東日本、東京メトロ、東急電鉄、小田急電鉄の4社に問い合わせた。

 まず、今回実際に「ぶつかり男」が目撃されたJR新宿駅を管轄しているJR東日本東京支社は、「対策としては、他のお客様にもご迷惑な行為なので、社員や警備員に駅構内巡回で注意して見るように指示している」とのこと。過去に同様の事例があったかについては「今の段階では同じような事象の報告はない」そうだ。

 東京メトロは、「(ぶつかり行為の)情報は一切挙がっていない」とのことで、対策を取る予定は「今のところない」との回答だった。小田急電鉄も、ぶつかり行為のトラブルは「聞いていない」とのこと、対策や予防措置の予定も特になく「通常通り」とのことだ。

 東急電鉄も同様で、これまでにぶつかり行為のトラブルは「特にはない」、対策や予防措置の予定も今のところはないとのことだが、そういったトラブルの情報が寄せられれば「もちろん考える」とのことだ。東急の広報担当者は、「場所にもよるが、うちは駅の広さがなく、ホームも狭い。(わざとかどうかの)判別はなかなか難しいというのがひとつ」とも話してくれた。

 公共交通機関でのトラブルといえば、数年前にマタニティマークを付けていて人を狙っての嫌がらせ行為がネット上でかなり話題になっていたたが、各社ともそのような情報は「今のところ広報には入っていない」「特に報告されていない」「挙がっていない」との回答であった。

 SNSでは「駅でわざとぶつかられる」という被害報告は以前から頻発していたが、今回こうして動画が拡散されたことでテレビでも問題として取り上げられるに至った。たとえ被害を実感していても、声を届けなければ「ない」のと同じことになってしまう。危険行為の被害に遭ったら、あるいは目撃したら、とにかく「報告」することが重要ということだろう。

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