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香取慎吾のルーヴル美術館での個展に美術界から批判の声。一方、その作品を高く評価する人とは?

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「芸術新潮」(新潮社)2018年3月号

 今年3月には、香港政府観光局が行う「香港アートマンス」のプロジェクトに参加し、香港島の世界で最も長いエスカレーター「ミッド・レベル・エスカレーター」の壁面に『大口龍仔』と題されたストリートアートを描くなど、芸術家としても活躍中の香取慎吾(41)。「画家に転身か?」との噂が絶えないものの、それに対しては「画家なんて恐れ多くて名乗れないよ。好きだから、絵が描けたらいいだけで」(「文藝春秋」20185月号)と否定している。しかし、そんななか、香取がまたひとつ芸術家としての躍進を遂げた。なんと、パリ・ルーヴル美術館で個展を行うことが決まったのだ。

 香取慎吾の個展「NAKAMA des ARTS」は、919日からルーヴル美術館シャルル5世ホールで開催される。この個展は、日仏友好160年を記念した日本文化・芸術の祭典「ジャポニスム2018:響きあう魂」の公式企画のひとつとして開催されるもの。香取はこの個展にあたって「アートにゴールはないと思い続け、描き続けているぼくですが、目指すゴールと言ってもおかしくないルーブル美術館でスタートできることに、ぼくのアート脳が爆発しています。たくさんの人に僕を感じてもらいたいです」と、強い意気込みを発表している。

 しかし、その一方で、美術界からは賛辞ばかりが上がっているわけではないようだ。たとえば、美術専門出版社「アートダイバー」代表の細川英一氏は<ルーヴルの衝撃はちょっとこたえるな。これまで作家や批評家や美術史家が積み上げてきたものが全て無意味と認定されたような>とツイート。また、日本近代彫刻史を研究している宮本晶朗氏も<あそこの貸館スペースは、日本人も代理店通して金さえ払えば出展できるよくわからん公募展とかでも利用されているよね。こういう公募展は趣味の画家が記念にやる分にはまぁ害はないのだけど、ルーブルっていうのを権威付けに使うプロもいるみたいで困る>とツイートし、知名度の高い芸能人兼芸術家の箔づけのためにルーヴル美術館が利用されているのではないかとの疑問を投げかけていた。

 香取のつくる作品に対して様々な意見が出るのは、彼がアーティストとして作品を発表している以上当然だ。称賛されることもあれば、手厳しい批評を受けることもあるだろう。彼の作品がルーヴル美術館という世界的な美術館のブランドに見合うレベルにないという意見が出ることもおかしくはない。様々な評価が交わされてしかるべきだろう。

 ただ、このような状況が近い将来訪れるであろうと予見している人物がいた。美術家、グラフィックデザイナーとして世界的な名声を得ている横尾忠則氏である。

 横尾忠則氏と香取慎吾は、今年2月に出版された「芸術新潮」(新潮社)20183月号で対談をしているのだが、そのなかで横尾氏はこのように語っていた。

<香取さんもこれから、いや、もうすでにいろんな人がサジェスチョンしてきているでしょう。その背景には妬みとか、いろいろな意味があると思うんですよ。今のうちに叩いておこう、とかね。(中略)怖いですよ〜、美術の世界は。持ち上げて、叩く。それも香取さんの耳に直接入ってこないところで言われているかも>

 これは、まさにいま巻き起こっている騒動を予見したものといえる。

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