高橋一生の枠にはまらない魅力とは

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映画『空飛ぶタイヤ』公式サイトより

映画『空飛ぶタイヤ』公式サイトより

 2017年に大ブレイクを果たした高橋一生(37)だが、その勢いは衰えることなく話題作への出演が続き、注目を浴びている。昨年の大河ドラマ『おんな城主 直虎』(NHK)で政次を演じ、壮絶な処刑シーンが話題となった高橋一生。柴咲コウ演じる直虎の罪を被り、直虎の手で処刑された政次。ネット上では「涙が止まらない」と絶賛の声が上がり、瞬く間に“政次ロス”を引き起こしていた。

 しかしロスってる暇はなかった。2017年10月から今年3月にかけては連続テレビ小説『わろてんか』(NHK)に出演し、ヒロインの北村てん(葵わかな/19)を支える伊能を演じて、またも視聴者のハートを鷲掴み。特に後半では、てんと結婚した藤吉(松坂桃李/29)が死去し、てんと伊能の再婚を願う声が続出する展開になった。てんと藤吉カップルがストーリー上ややウザさを感じさせていたこともあり、いつもかっこよくスマートな伊能は、視聴者の心のオアシス状態だった。こういった役を連続して獲得できたことは、高橋一生の人気がいっそう上昇した一因だろう。

 今年3月にはテレビで高橋一生ファンと公言していた森川葵(22)との熱愛報道もあったが、他の若手女優も高橋一生を狙っている。映画で共演した川口春奈(23)はインスタグラムに高橋一生とのツーショットを投稿。さらに川口春奈がかねてから高橋一生との共演を熱望していたことも発覚し、「森川葵への宣戦布告かな?」と、キャットファイトを期待する観客(ファン)の声も出ている。

 高橋一生をいわゆる「カッコイイ」「スマート」「大人の男」と形容するのは少し違和感がある。流行や高価なブランド、美味しいグルメ、デートスポットなどの“モテアイテム”と高橋一生がいまひとつ合致しないからだ。「東京カレンダー」的なデートをしなさそう、とでも言おうか。一方で、年齢相応かそれ以上の落ち着きと、どこか達観した姿勢、そして細かいこだわりなどを感じさせる。実は多趣味で、休日は自転車や山登りに興じ、料理上手でパンケーキやホットケーキが大好きという意外性も多く持つ。単純な枠組みに当てはめようがないところが、彼の魅力のひとつではないだろうか。

 話を仕事に戻そう。高橋一生は斎藤工(36)からのラブコールを受け、斎藤工の監督デビュー映画『blank13』で主演を務めている。高橋一生は一度オファーを断ったそうだが、斎藤工と共に脚本を仕上げていき、出演する決断をしたという。『blank13』は上映館が少ないものの異例のロングランヒットで興収1億円を突破。幅広い視聴者層を持つNHK大河や朝ドラの一方で、ミニシアター映画でも結果を出していくバランスが絶妙だ。

 6月15日公開の映画『空飛ぶタイヤ』にもメインキャストで出演しており、重要な役割を担う銀行員を演じる高橋一生。同作は池井戸潤(54)原作では初となる映画作品だ。トレーラーの脱輪事故が起き、整備不良を疑われた運送会社社長・赤松徳郎(長瀬智也/39)は、車両の欠陥に気づき、製造元である大手自動車会社のホープ自動車カスタマー戦略課課長・沢田悠太(ディーン・フジオカ/37)に再調査を要求。一方ホープ銀行の本店営業本部・井崎一亮(高橋一生)は、グループ会社であるホープ自動車の経営計画に疑問を抱き、独自の調査を開始する。池井戸潤の得意とする男たちの物語だ。公開前からヒットを期待されている同作だが、これも高橋一生にとって代表作のひとつとなるだろうか。

(ボンゾ)

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