政治・社会

動物愛護法改正へ向けて高まる機運 ペットをめぐる日本の社会構造が問題

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ダレノガレ明美Instagramより

ダレノガレ明美Instagramより

 63日・10日と2週に渡り、動物保護団体の活動に密着する『ザ・ノンフィクション 犬と猫の向こう側』(フジテレビ系)が放送された。動物保護団体「犬猫みなしご救援隊」の代表者の女性が現在注力しているのが、「多頭飼育崩壊」。不妊去勢手術をせずに犬や猫の数を増やしてしまい、結果、世話ができなくなってしまうことで、騒音や悪臭、人への危害などで近隣住民とトラブルになるケースも起きている。背景には、飼い主の経済面や精神面の状況があるとされ、対策を行う自治体も出てきた。

 『ザ・ノンフィクション 犬と猫の向こう側』では、愛犬家・愛猫家で知られる女優の石田ゆり子がナレーションを務めた。彼女のほかにも愛犬家・愛猫家の芸能人は少なくなく、保護犬や保護猫と暮らすなど愛護活動に取り組むタレントもいる。最近では、タレントのダレノガレ明美(27)が66日更新のInstagramアカウントにて、猫の里親を探すために専用アカウントを新設すると発表したことが話題となった。

 ダレノガレ明美はインスタ投稿文で次のように訴えている。

1匹でも多くの猫ちゃんが幸せになってもらいたいです!殺処分なんて許せないし、沢山の猫ちゃんを救いたいです!>
<そして、一言言います。動物を虐待してる人を私は見つけたら、口悪くなりますが…そいつをどっついて縄で手足縛り付けて警察に突き出します。自分より弱く、言い返すことのできない動物をいたずらしたり、殺したりする人間の気持ちがわからないし、一生わかりたくもない!>
<動物は物ではありません!しっかり心臓もあり、頑張って生きています!>

 ダレノガレはかねてより猫の愛護活動をしており、昨年10月にはTwitterで、以前飼っていた猫が虐待を受け数日後に亡くなった経験を明かし、<私は犯人を今でも許せません>と綴っていた。

 フリーアナウンサーの滝川クリステル(40)は、2014年に一般財団法人クリステル・ヴィ・アンサンブルを設立。動物保護団体を支援するほか、フォスター(保護された動物を一時的に預かるボランティア)連携支援、絶滅危機の野生動物を守る取り組みなどを行う。滝川自身も、東日本大震災後に福島県に取り残されていたラブラドールレトリバー「アリス」を家族に迎え入れている。

 杉本彩(49)もまた、動物保護活動に熱心だ。彼女は2014年に一般財団法人動物環境・福祉協会Evaを設立している(2015年に公益財団法人認定)。大の猫好きである杉本は、20代の頃から猫の里親探しのボランティアに携わるなど動物愛護の活動をしており、東日本大震災で飼い主と暮らせなくなった猫の里親にもなった。また、動物虐待の厳罰化も訴え続けている。

 女優の浅田美代子(62)は、かつて母を亡くした時に飼っていた犬に支えられ救われた体験があり、犬たちに恩返しがしたいと思い、動物愛護の活動を始めたという。浅田の元には4匹の保護犬がおり、杜撰な繁殖業者から来た犬もいるという。今年3月、朝日新聞の取材に応えた浅田は、<動物は、しゃべることができない存在であるからこそ、私たちが声を上げ続けなければ><ペットショップで買う人がいるから、繁殖業者が必要とされてしまう><日本のように、ペットショップでこれほど大規模に犬や猫が売られている状況は、世界でもごくまれ>だと、ペットをめぐる日本の社会構造が問題の根底にあることを指摘している。

 TOKYO ZEROキャンペーンによると、<日本では平日毎日、約700匹の犬や猫が全国の自治体で殺処分され>、その一方で<犬だけで毎日、約1600匹が販売>されているといい、あまりにもいびつな状況だ。

 浅田美代子は、521日に東京・衆議院第一議員会館で開催された『8週齢規則、各種数値規則、繁殖業の免許制を求める緊急院内集会』に有志代表として出席。今年は5年に一度の動物愛護法改正の年なのである。緊急集会には杉本彩もビデオメッセージを寄せた。

 今回訴えた3つの規制は、生後56日以下の子犬や子猫の販売・展示を禁止する規制、繁殖回数や飼育施設の広さ・従業員数に関する数値規制、取扱い業者の登録制から免許制への変更だ。

 テレビで取り上げたり、著名人が積極的に活動したりすることで、世間の関心が高まることは事実だろう。一般社団法人ペットフード協会による2017年の全国犬猫飼育実態調査によれば、犬・猫の推計飼育頭数全国合計は、18446000頭にのぼる。これだけの数の人々が愛犬家・愛猫家として上記のような活動に賛同すれば、社会は変わっていくはず。先に紹介した多くのタレントも訴えているように、どんな動物も、「可愛い」玩具ではなく、生きている命である以上、私たちは現状改善の努力をする必要がある。

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