2017年8月の厚生労働省の発表によると、2016年度に全国の児童相談所が対応した児童虐待相談件数は12万2,575件で、この1年間に心中を含め84人の子供が死亡している。過去の相談件数を振り返ると2012年度は6万6,701件。5年間でおよそ2倍に増えているのは、児童虐待という行為が広く認知されたためと考えられるが、現状の児童相談所のマンパワー不足は止むを得ない。人員が足りなければ対応も後手後手になる。ここへの国家予算投入は待ったなしだろう。
今回大々的に報じられた目黒の事件に限らず、子供の虐待死事件は日常的に報じられており、今この時も、救われるべき被虐待児が存在しているだろう。最悪の事態に至らずとも、虐待を受けた子供の心身には大きなダメージが与えられており、発見次第早急に保護することが重要だ。児童虐待の対応にはまだまだ課題が多いが、児童相談所と警察との連携は重要な一歩となるだろう。
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