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堂本剛が明かした現在の耳の状況。突発性難聴の経験を表現の糧にするミュージシャンとしての矜持

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『音楽と人 2018年 06 月号』(音楽と人)

『音楽と人 2018年 06 月号』(音楽と人)

 今月7日、NHKホールにて、堂本剛のソロプロジェクト・ENDRECHERIのライブが行われた。そのなかで、昨年6月に患った左耳の突発性難聴について話す一幕があった。

 堂本剛は現在の病状について、<ドラム缶の中でガンガン鳴らされているみたいな感じ>(ニュースサイト「ORICON NEWS」より)という状況から、<ドラム缶から首は出ている。この辺(首の下)から飛んでくるような感じ>(前掲サイトより)にまでは回復したと説明。

 しかし、完治するのは難しい病気のため、<みなさんが退屈しないように焦りすぎず、少しづつになってしまいますけど、できることを増やしたい>(前掲サイト)と、無理をし過ぎないようにしながら、病気とうまく付き合っていく決意を語っていた。

 ミュージシャンとしてのキャリアをなんとか続けていくことができるぐらいにまで回復できたのは不幸中の幸いではあるが、堂本剛はこの経験を単なる不幸として受け入れるのではなく、この辛い経験すら表現の糧にしようとしているようだ。「音楽と人」(音楽と人)20186月号に掲載されたインタビューで彼は<とりあえずポジティヴに捉えんかったら先に進まへんから>としつつ、耳の病気が自分の音楽を変える、ひとつの機会になるのではないかと語っている。

<今の段階では完治するのは難しい状況で。長い付き合いをしなきゃいけないのは確実なんだよね。それは間違いない。ただそうなると、今後自分が作る音楽も変化せざるを得ないだろうね。でも、これをひとつの機会として、おもしろいファンクを作れたらいいなと思っていて。たとえばメロがあるようなないような曲と、サビだけメロがあるような曲とか。だから、どんどんグルーヴ重視の音楽になっていくと思ってる>

 突発性難聴を自身の表現におけるプラスと考えているのはサウンドの面だけではない。歌詞の面でも、である。

 少しは改善したとはいえ、現在でも街のなかのような騒音のひどい環境だと、左側から声をかけられた場合に相手の言葉が聞き取れずに困ってしまうことがあるという。そういった生活での苦労も彼は自分の表現のなかに入れ込もうと決意しているようだ。

<次の作品の歌詞にはそういう状況も入れていくし、音楽に昇華したいと思ってる>(前掲「音楽と人」)

 この夏は、アルバム『HYBRID FUNK』リリースに伴うENDRECHERI名義でのコンサートツアーに加え、昨年、耳の病気のために出演をキャンセルせざるを得なかったSUMMER SONIC 2018818日・19日)と、イナズマロックフェス2018924日)へのリベンジ出演が決まっている。また、同様の理由で昨年キャンセルしていた平安神宮でのコンサート(831日、912日)が再び開催される予定となり、さらに、地元・奈良の東大寺でのライブ(915日)も決まった。

 病気を乗り越えて深みを増していくこれからの堂本剛の音楽が楽しみだ。

(倉野尾 実)

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