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パワハラの自覚ない女性が「後輩たちに嫌われている」と悩み。会社が女性にとったパワハラ対策とは

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Thinstock/Photo by XiXinXing

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 夫の不倫に子育ての悩み、義両親との不和……発言小町に寄せられる相談はこの手のものが多いが、同じく多いのは『非常識トピ主による“私悪くない”』トピである。自分が色々と嵐を巻き起こしておきながらもその自覚はなく、周囲に対して不満を募らせ愚痴をぶちまける、という類のものだ。「非常識ですよね!?」と問いかけながら実は当のトピ主がいちばん非常識であるのが定番。この手のトピを読むのは個人的にストレス発散になる。今回もパワハラにまつわるこんなトピを紹介したい。

後輩たちから嫌われていることを知りました。

 トピ主・うたこさんは20代後半の女性。福祉施設で働く専門職で、現在育休中。職場には同じ職種として、新卒で入社4年目の後輩A、中途採用で入社3年目の後輩B、パートでAと同期入社のCさんがいて、トピ主はリーダーを務めていた。

 さて、トピ立て前日にうたこさんが職場に行った際、産休後にトピ主の部署をフォローしてくれていた他職種の先輩と話をする機会がありました。この時、先輩から聞いた話にトピ主はショックを受けているのだという。どんな話を聞いたかというと……

・「うたこさんに戻ってきて欲しい?」とBに聞いたら、言いづらそうに「手放しには復帰を喜べない。」と答えた。
・うたこさんと産休後に入った職員が上手くやっていけるか、Aが心配していた。A曰く、「うたこさんの口癖は『私は悪くない』で、自分の間違いや後輩からの意見を認めないから。Bが意見を言うと、後で他の職場を経験してるからって生意気と私に愚痴を言う」
・Aが入社する前年に仕事ができない後輩が入った。Aが入社直前の研修中に、この後輩は過呼吸を起こし退職。AとBは、指導や注意の度彼女のことを引き合いに出され「機嫌を損ねたら辞めさせられる」とプレッシャーを感じていた。
・Cさんからは、主任との面談で「Aさんはいつもうたこさんに辛く当たられている。ミスをした時、職場辞めて起業したら? とか私はあなたの仕事を奪うことができると言われてたこともあった」と話した。

 そしてトピ主は先輩から、「今までどんな接し方をしてきたの?」と責められる始末。 「確かに、後輩たちが来る前は、1年以内に辞める職員が立て続けに出ていたため、彼女たちのようになるなと思い厳しく接していましたが、パワハラはしていません。 育ててきた後輩たちに、裏切られたという思いで一杯です」 という相談だ。相談というよりもショックを受けての愚痴トピか?

 しかし後輩やパートさんたちからの嫌われっぷりが清々しい。全員からこんな言われかたをするとは、どれだけ嫌な先輩だったのだろうか。「パワハラはしていません」というが、パワハラする側はその自覚がないからパワハラできるのである。嫌われているというよりも、会社として要注意人物認定されているのでは。コメントもキツイものが多かった。

「人の心を攻撃して追い込んで、知らぬ存ぜぬなんて通る訳がない。ご自身がまいた種を刈り取る時が来ただけじゃない。因果応報でしょ? トピ主みたいに人を平気で傷つけておいて全く自覚がない人、とても許せません」
「良かれと思っていたのはあなただけ。信頼関係も築けていない人に厳しくして、相手が感謝するわけないでしょう。裏切られたというのは、一度でもお互い信頼関係を築きあっていた相手に言う言葉でしょ?」
「さっそく出たじゃないですかー、私は悪くない、が。裏切られてないでしょう。 あなたが接してきた通りの反応を示しただけ。もちろんあなただけが悪いわけじゃないです。こんな無責任で指導力不足の人間をリーダーにしてしまった会社にも責任があります。 このまま意地悪なお局を目指すか、改心して良いリーダーを目指すか…」
「出来る上司と言うのはミスを注意しつつも今後はどのようにしたらミスを減らせるかを考える物。それなのに”お前の仕事を奪うことが出来る”なんてパワハラを通り越している。 更に言えば”仕事を奪う”と言う発言は業務上の有意的立場を利用した業務妨害にあたります。これ、労基署に訴えられたら”パワハラ”と認定されますけど。 って言うか、育ててないじゃん。 Aさん、Bさん、Cさんの前に居た人を追い込んで辞めさせてるじゃないですか。もう少しご自分のなさった暴挙暴言を自覚なさった方が良いですよ」
「トピ主には受け止め難いでしょうが、後輩たちが受けていたトピ主の言動は、パワハラだと思います。トピ主には不本意でしょうが、育休中のトピ主不在なればこそ、本音が漏れ出したのです」

 ほんの一部をピックアップしてもこの有様である。さて、相談している当人がいちばん厄介者、という構図のトピの場合、トピ主レスが見ものだ。自分に非がないことを理解してもらおうとして、詳細に説明し始めたり、または「信じられません」と、自分への非難コメントを批判したりと、ますます自分勝手さを見せつけるのである。さて今回のトピ主、うたこさんは、どうも自分は被害者になってしまっていると思い込んでいるようだ。こんなトピ主レスが書き込まれた。

「もう1つ気になることがあります。 数日前、産休前に私がやっていた仕事についてAがグループラインに質問をし、返事もそちらにしてほしいと言われました。 今まで、そのようなやり取りは個人ラインでしていたため、不思議でした。 本人に聞いてみると、
『情報共有のためでもあるが、会議で、個人間のやり取りは誤解を生んだりパワハラやセクハラなどの温床になるとの話が出た。また、休日にもラインが来ることで退職したくなるケースもあり、世間で問題なっているらしい。なので、個人ラインは控える方向になった。』
とのことでした。 また、2人きりでの長時間の指導も控えるよう言われたようです。
個人ラインは、他のメンバーには見せにくい内容も伝えられるから、それを無くすと不便です。 また、休日でもラインや電話はすぐに出るように指導してきたので、それが問題にされたのもショックです。 どうすれば、今までのように連絡を取れるようになれるでしょうか」

 うぅ〜ん、これ完全に会社でパワハラ社員認定されているのではなかろうか。会社側の「個人ラインは控えるように」という指導はハラスメント予防としてしごく真っ当だし、情報共有(報告・連絡・相談)の手段としても妥当。トピ主は「個人ラインは、他のメンバーには見せにくい内容も伝えられるから」というが、それってどんな内容!? 仕事の話だからグループラインのほうが逆に便利では? ところどころにトピ主のパワハラ気質が見え隠れするので恐ろしい。

 さてさて、トピ文で、後輩たちに「仕事を奪える」という趣旨の発言をしていたことを記していたが、コメントではこれについてかなり批判が集まった。この発言こそパワハラではないかという内容である。トピ主は続いて、この弁解を始めた。

「仕事を奪えるという発言は、Aが1年目の時に担当した行事の準備に遅れがあった際に言いました。私がAの教育係であり、過呼吸を起こした後輩が辞めた直後に入ったこと、四大卒で持っている資格も私やBより上だったため指導はより厳しかったと思います。
また、うちの職種は施設では少数派なので敵に回さないよう他職種の職員には気配りを心がけていました。 ただ、それが裏目に出たのか先輩からは『うたこさんは私たちを気遣ってくれてたから、後輩たちにも同じように接していると思ってたのに』と言われてしまいました。 また、同じ部署に学生時代からの友人でもある同期がいましたが、数ヶ月前妊娠を理由に退職しています。いつも私の味方だった彼女がまだ在職していれば、一緒に弁解できたのに…」

 なんだかよく分からなくなってきたが、とにかく社内に味方がいないことが不安なようだ。Aさんに対する厳しい指導も「過呼吸を起こした後輩が辞めた直後に入ったこと、四大卒で持っている資格も私やBより上だったため指導はより厳しかったと思います」と言い訳をしているが、持っている資格がトピ主よりも上位のものであればAさんは経験は少なくとも知識は上なのでは……。社会人としての常識に欠けているとかそういう事情があれば厳しい指導も少しは理解もできるが、厳しくした理由が理由になっていない気がする。自分の立場を奪われないようにという危機感が働きパワハラ気味になったということか。

「20代後半でパワハラって、どこでどうなっちゃったのかしら。先輩のアドバイスをよく聞いて反省しないと、自分が職を失いますよ」
「どう見てもパワハラしているので、ご自身のやり方を見直した方が良いと思います」
「着々とあなたの復帰後の対策を進めているようですね。今までの悪事が全部バレてかなり問題視されてる感じ。今までのように連絡したいなんてこと考えてる場合じゃなさそう。 その他職種の先輩に言われたことをよく考えた方がいいと思う。復帰して戻った場所は、復帰前とはかなり変わっているはずだから。そこでまだ働きたいならそのナチュラルなパワハラ性格を変えないと居場所がなくなるよ」

 コメントではこのように、復帰後の立場も危ういのではという指摘が相次いだ。確かに「グループLINEでのやり取り」は個人間でのやり取りから生まれるパワハラを回避しようとする会社としての方針だろう。トピ主の育休中に、トピ主復帰後の対策があれこれと練られている様子がうかがえる。そんな中、トピ主は街中でたまたま同期に会い、今回の“トピ主パワハラ対策”がとられることになった事の発端を聞き出した(たまたま街であってそんな話を聞き出すのもなんだかすごい)。

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ブログウォッチャー京子

1970年代生まれのライター。2年前に男児を出産。日課はインスタウォッチ。子供を寝かしつけながらうっかり自分も寝落ちしてしまうため、いつも明け方に目覚めて原稿を書いています。

twitter:@watcherkyoko

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