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父親が蔑ろにされる寂しさ 父の日はフラリーマンも修復チャンス

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Thinstock/Photo by Rimma_Bondarenko

Thinkstock/Photo by Rimma_Bondarenko

 612日放送された『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)に、さまぁ~ず・大竹一樹の妻で元フジテレビアナウンサーの中村仁美が出演。大竹一樹に“ブチギレ”されたというエピソードを語った。番組中、中村仁美はトークテーマの「忘れられない男の一言」について、夫から投げかけられた一言をあげた。

 「たこ焼き器をいただいたんです。で、初めてたこ焼き器でたこ焼きを作ってみようと、子どもたちもお休みだったから」と、たこ焼きパーティーを企画した中村仁美。だが、「主人はちょうど昼から仕事だったんで、たこ焼きパーティーに参加できない時間帯だったんです」と状況を説明。たこ焼きパーティー当日、「主人が(仕事に)行く準備をしてる間に、私達が『じゃあ、ここに油をひいて』とかやってたら、主人がすっごい怒り始めて『なんで俺がいない時にたこ焼きパーティーやるんだよ!? ちょっと待てねーのかよ!』『お前、たこ焼き作れんの? このたこ焼き素人が!』って言われて、それで家出ていったんですよ」と、参加できなかった寂しさから強く当たられたのだという。

 家族のちょっとしたイベントに参加したかった大竹が拗ねているだけという、微笑ましい話のようにも捉えられるが、大竹は本当に寂しかったようだ。たこ焼きパーティーは子供達に好評だったようで、中村が「息子も楽しくて、やりたくてしょうがない。絵日記に書くくらい喜んでいた」「そこ(絵日記)にパパはいないんです」と続けると、共演者からは「かわいそう」という声が相次ぎ、明石家さんまも「パパの気持ちはものすごく辛い。絵なんか残るから、そこに自分がいないのはすっごい寂しい」と大竹一樹に同情した。

 もしこのエピソードが男女逆だったら、炎上していたかもしれない。夫が家庭内で蔑ろにされると喜劇になりがちだが、家庭内でぞんざいな扱いを受けたとき、それを“笑い話”として捉えられたら、当事者は複雑だ。

 働き方改革の影響で早めの退社を促されても、すぐに帰宅せず、ブラブラ時間を潰すサラリーマン“フラリーマン”がテレビで取り上げられ、「早く家に帰って家事育児に携わればいいのに」と批判されているが、 “亭主元気で留守がいい”というフレーズがあるように、そもそも家庭内の居場所を失っている可能性もある。卵が先か、鶏が先か、と言い出せばきりがないが……。

 厚生労働省が2012年に実施した「21世紀成年者縦断調査」では、休日に夫が家事・育児を6時間以上する家庭は、全くしない家庭よりも2人目以降が生まれた割合がの約7倍だったという。ここから少子化問題の解決には男性側が変化を……と展開することは容易だが、しかしこういった話題では、まず夫・父親が家事育児にコミットするよう頑張ればいいのか、それとも妻・母親がパートナーをその気にさせるよう気を遣えばいいのか、という議論がぶつかり、安直な正解など出せない。お互いに家族の一員であることを認識し、協力し合えれば一番だが、価値観の相違や職場環境も含めそう簡単にいかない事情もあろう。

 ともあれ6月17日(第三日曜日)は父の日。一年で一番、夫・父親への感謝や労いを伝えやすい日である。ギクシャクした関係修復の第一歩にこうした記念日を大いに活用できれば幸いだ。

宮西瀬名

フリーライターです。ジェンダーや働き方、育児などの記事を主に執筆しています。
“共感”ではなく“納得”につながるような記事の執筆を目指し、精進の毎日です…。

twitter:@miyanishi_sena

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