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集団による性暴力で男性8人が逮捕、なぜ誰も止めなかったか

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Thinstock/Photo by shironosov

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 富山市内で共謀して女性に集団で性的暴行を加えたとして、2531歳の男8人が、611日、強制性交等容疑で富山県警富山中央署に逮捕された。610日午前4時頃、8容疑者のうち数人が富山市内の路上で女性たちに「車に乗せるよ」などと誘い、一緒に飲食店に入った後、「送っていく」と女性を車に乗せ、容疑者の1人が住む富山市内のアパートに誘い込んだという。

 8容疑者は同日午前68時頃まで、およそ2時間に渡ってアパートの室内で、20代女性対し、手足を押さえつけるなどしたうえで集団で性的暴行を働いたという。被害女性はアパートを出た直後に110番通報。署員が駆け付けると付近に容疑者数人がおり職務質問したところ、女性への暴行を認める供述をしたとのことで、容疑者のなかには酒に酔っていた者もいたという。

 8容疑者のうち数人は「みんなで無理矢理乱暴した」と容疑を認めているが、一部は「合意の上だった」と否認している。富山県警富山中央署は、動機や計画性、余罪などを調べている。8容疑者と被害女性に面識はなく、また、路上で誘われた女性たちのうち、アパートに行ったのが被害女性1人だったのかについては発表されていない。

 強制性交等容疑で逮捕された8容疑者は、同級生、同僚、知人といった関係で、年齢は2531歳。全員が全員「いい歳した大人の男性」であり、職業は自称も含め多くが会社員。また、一部の容疑者は結婚して子供がいるとの情報もある。それぞれが責任ある立場にいたと考えられるが、にも関わらず、8容疑者は集団での性的暴行に及んだ。それはまずい、それは犯罪だ、捕まる、と仲間を止める者はひとりもいなかったのか。「ノリ」や「酒の勢い」だったのか、男たちは女性が被害を警察に訴え出ることはないと考えていたのか、そもそもの倫理観が破綻しているのか……8人の成人男性によって性的暴行を受けた被害女性の恐怖は計り知れない。

 この事件を受けてネット上には、8容疑者の行為に対する非難ばかりでなく、「女性も原因作っているのでは」「容疑者たちも悪いが女性側に隙があったのも確か」「女の人も被害に遭わないためにどうすべきなのか考えなければならない」などと被害女性を非難する声も存在する。だが加害行為について考えなければならなかったのは8容疑者側であることは言うまでもない。

中崎亜衣

1987年生まれの未婚シングルマザー。お金はないけどしがらみもないのをいいことに、自由にゆる~く娘と暮らしている。90年代りぼん、邦画、小説、古着、カフェが好き。

@pinkmooncandy

バナナ&ストロベリー

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