小泉今日子が「女優休業」に踏み切った理由 40代から大人としての“姿勢”を示してきた

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 また、後進の女優にとって生きやすい道をつくるという面では、彼女がこの対談集でフェミニズムに言及していることも見逃せない。

<私も最近になって、フェミニズムというのを身近に感じます。若い時はどこか自分の問題ではないと思っていたけれど、やっと「ああ、そういうことなのか」と。特殊な仕事で、会社のような組織に入ったこともないから、女性だということで辛い目に遭ったということがなくて、ずっとピンときていなかったんですか>
<ちょっと前まで、男も女も含めて「私より強い人なんていないじゃん」と思ってた(笑)。だけど、それぞれ違うんだということがわかると、弱さとかできないこととかも、逆にかわいらしく感じたりして。「でもこの人、私の苦手なことができるしなぁ」とか。フェミニズムを感じるぶん、男の人が生きていく中で大変なことも見えてくるし>
(文筆家・江國香織との放談「スローダウンはまだ早い」より)

<自分も社会に出て生きていく中で、自分が感じることと、フェミニストの方が考えることがちょっとずつ合ってきたという感覚がありました>
<ずっとアイドルの仕事をしてきて、30代の半ばくらいから「かわいい!」って言われる中に、「若い」って声が入ってくるようになって。これ違くない? 喜んじゃいけないんじゃない?って>
<自分のいるエンタメの世界では、私もそんな責任を感じるので、後から来る人たちのために、ちょっとは道を開いておきたいな……と>
(社会学者・上野千鶴子との放談「向かい風は、想定内」より)

 こうした発言を経ているからこそ、小泉今日子の「女優休業」という決断は、決して後ろ向きなものではなく、未来を見据えた計画的なものだという確信が持てるのだ。

 「女性自身」(光文社)では、小泉が「2カ月ほど前に小泉さん率いる女優たちの飲み会小泉会」を解散していたとして、「人生の再スタートを切ったばかりの彼女としては、いつまでも女優のリーダーであり続けることがプレッシャーだったのでしょう。事務所独立後には『そろそろ自分のポジションをだれかに譲りたい……』と漏らしていたといいます」と記しているが、それはおそらくあり得ない。小泉今日子は“大人として”正しい姿であろうとしているのだと思う。

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