2018上半期オリコンCDランキングがよくわからない!?  YouTubeの再生回数と比較

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DA PUMP OFFICIAL WEBSITEより

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 オリコンのシングルCD上半期(2018年)売り上げランキングが発表された。1位は、AKB48の52枚目シングル「Teacher Teacher」で174.1万枚。先頃おこなわれた48グループの選抜総選挙・投票権が封入されており、通常以上に大量買いをするファンが多かったものと思われるシングルだ。2位は乃木坂46の「シンクロニシティ」で127.7万枚、3位はAKB48の「ジャーバージャ」で116.9万枚、4位は欅坂46の「ガラスを割れ!」で101.0万枚、5位はKing & Princeの「シンデレラガール」で62.6万枚と続いた。上位を秋元康率いるアイドルグループが独占し、ジャニーズのグループが続いているが、この流れはここ数年ですっかり定番化している。

 しかし<上半期ベスト5>と呼ぶにしては、どれも局地的な流行であると言わざるを得ない。幅広い世代のユーザーが聴き、歌い、耳に残る曲がこの中にあるかと言われれば……NOだろう。もちろんAKB48でも「ヘビーローテーション」「恋するフォーチュンクッキー」のように全世代に広まった楽曲は過去にあるが、上記の楽曲は売上枚数こそ多くとも、そうした流行曲とは別物である。坂道グループもまた、男女問わず人気があることは確かだが、この売上枚数は握手券ありきではないだろうか。

 2018年上半期、流行った曲がないわけではない。たとえば、『映画ドラえもん のび太の宝島』の主題歌となった星野源(37)の「ドラえもん」は、「ドドドドドドドドドッ ドラえもん」というフレーズが中毒性を持つと話題に。YouTubeの公式動画再生回数は約2,670万回(6月26日集計、以下同)だ。

 また、ドラマ『アンナチュラル』(TBS系)の主題歌だった米津玄師(27)の8thシングル「Lemon」も、爆発的な人気を獲得した一曲といえる。YouTubeの公式動画では、なんと再生回数が1億回を突破。ちなみにAKB48の「Teacher Teacher」や「ジャーバージャ」は360万回ほどだ。「Lemon」は2月12日に先行配信を開始してからダウンロード数で独走、なんと6月28日現在に至ってもまだ、iTunesストアシングルランキングで1~2位をうろうろしているというヒットぶりを見せている。もしや、「Lemon」がスマホに入っていないユーザーの方が少ないレベルなのかもしれない。

 そしてDA PUMPが再ブレイクを果たしたニューシングル「U.S.A.」も上半期のヒット作のひとつ。YoutubeではMV公開から40日程度で再生回数が1,300万回を突破する破竹の勢いを見せ、リリースイベントも盛況。一方で、「U.S.A.」のオリコン週間シングルCDランキングは初登場9位にとどまっている。こちらもiTunesストアシングルランキングでは6月28日現在6位。こういった記録を見ると、CDという「モノ」の売上枚数だけではヒット曲を測れないことがわかる。

 6月28日には『CDTV’18上半期SPエンタメまとめ総決算』(TBS系)が放送されるが、いったい上半期の音楽をどのようにまとめるのだろうか。出演者にはCDが爆売れしている乃木坂46やKing & Princeをはじめ、DA PUMP、Aqours、Little Glee Monsterなども登場予定。iTunesのダウンロード数、YouTubeの再生回数など多角的に分析して、流行りの音楽を伝えてほしい。

(ボンゾ)

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