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サッカーワールドカップの熱狂、「ただ騒ぎたいだけ」はダメ?

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Thinstock/Photo by ViewApart

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 FIFAワールドカップ ロシア大会、グループリーグがいよいよ大詰めだ。決勝トーナメントに進む16チームのうち12チームはすでに確定。日本時間で28日夜に行われるグループG、グループHの試合結果で、残りベスト16が決まる。日本代表チームは決勝トーナメント進出をかけ、グループHでポーランドと対戦。ここまで1勝1分で決勝トーナメントに王手をかけているだけあり、日本のサポーターたちも最高潮の盛り上がりを見せている。

 パブリックビューイングやスポーツバー、渋谷のスクランブル交差点などで声援を送る大勢のサポーターの姿はテレビでも流され、熱狂ぶりが伝わる。一方で、中には「にわかファンが馬鹿騒ぎしている」「サッカーの試合を一人で見ることもできないのか」と冷ややかな視線を向けたくなる人もいるようだ。

 628日放送のフジテレビ系『とくダネ!』(フジテレビ系)に出演した社会学者の古市憲寿氏も、「実際、渋谷にいる人って、そんなサッカーに興味ある人よりも、ただ盛り上がりたいっていうだけの人が多いんじゃないかって思っているんです」とコメント。よくある逆張りコメントだが、ワールドカップを「お祭り」と捉え、普段サッカー観戦をしない人たちも試合に熱中して騒ぐこと自体は、特に悪いことだとは言えないのではないだろうか。

 いくつか興味深いリサーチがある。

 国際機関OECD(経済協力開発機構)が2005年、21カ国を対象に実施した調査によれば、「ほとんど、もしくはまったく友人や同僚もしくはほかの人々と時間を過ごさない人」の日本の割合は21カ国中最下位の15.3%で、21カ国平均(6.7%)の2倍以上だった。日本人は世界的に見て、友達や知人と過ごす時間が短いようである。

 また、世論調査や人材コンサルティングを行っているアメリカのギャラップ株式会社が世界各国の企業を対象に実施した、従業員のエンゲージメント(会社への忠誠心)調査によれば、日本の「熱意あふれる社員」の割合はわずか6%、139カ国中132位という結果になった。エンゲージメントの低さが、会社に居場所がないこととイコールだとすれば、孤独な会社員像が浮かび上がる。

 さて、ここで話をワールドカップに戻そう。警察が厳重な警備を敷く中、そんなことはおかまいなしとばかりに馬鹿騒ぎしている人々に不快感を覚える人もいることは分かる。興奮して暴れたり、人が詰め掛けすぎて将棋倒しの惨事が起こるなど、危険性もある。しかし、日本代表のサッカーの試合を大勢で一緒に見て「ただ騒ぎたい」気持ちは、そう非難されるべきでもないのでは。サッカーファンでなくても、ルールも知らなくても、いいではないか。

 ワールドカップは4年に一度の祭典。2823時からキックオフのポーランド戦で、日本が決勝トーナメントに進出できるかが決まる。試合終了時まで街中で観戦するとしたら、終電も殆ど無いだろうが、朝まで飲み明かしてみるのも楽しそうだ。もちろん、マナーと節度を守って。

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