『銀魂』実写映画化が“豪華なコスプレ大会”でも支持されている理由とは?

【この記事のキーワード】
映画『銀魂2 掟は破るためにこそある』 オフィシャルサイトより

映画『銀魂2 掟は破るためにこそある』 オフィシャルサイトより

 7月6日、『銀魂2 掟は破るためにこそある』のポスタービジュアルが公開された。ポスターの中心には、主人公・坂田銀時役を務める小栗旬(35)が。その他、志村新八役の菅田将暉(25)や神楽役の橋本環奈(19)など、お馴染みのキャスト陣が集結している。さらに今作から新たに加入する三浦春馬(28)や堤真一(54)、窪田正孝(29)、夏菜(29)、勝地涼(31)、キムラ緑子(56)の姿も。未だに役名が明かされていない佐藤二朗(49)も、眼鏡&長髪の姿で当然のように映りこんでいる。

 ちなみに佐藤は自身のTwitterで、「しかしアレだな。誰よりも最初に出ることを解禁され、誰よりも役名を引っ張られるという、完全に公式に弄ばれてる感があるが、そして弄ばれるのは嫌いじゃない訳だが、今まで役名を皆さんから随分聞かれた俺が今度は皆さんに聞きたい。ねえ、俺、ホントに出るの?」とツイート。これに監督の福田雄一(49)は「どうなんすかね」と答えている。

 なぜか監督と俳優の盤外戦が始まるなど早くも“おふざけ感”満載の同映画だが、前作の実写劇場版第1弾は大ヒットとなった。公開後4日間で興行収入9.8億円を突破し、最終興行収入は38.4億円を記録。この年の邦画でトップとなる数字をたたき出したのである。

 もともの人気が高いアニメ・漫画を実写化したからといって、必ずヒットする保証はない。むしろ「キャラクターイメージが原作と違う」などと原作ファンにそっぽを向かれ、残念な成績に終わるケースもある。一方で『銀魂』は、その原作ファンから、良い意味で「『銀魂』だから仕方ない」と許容されたところが大きい。また、原作のキャラクターを完璧に再現しようとするのではなく、コメディー映画として純粋に面白かったのが人気の秘密なのかもしれない。原作者の空知英秋も「ちょっと豪華なコスプレ大会位の目で見守ってくれると幸いです」と開き直っていた。確かに髪が赤かったり白かったりするキャラクターをどんなに頑張って日本の役者で再現しても、コスプレ感が出てしまうのは致し方ない。それもやはり「『銀魂』だからOK」になってしまうのだ。『銀魂』、強い。

 『銀魂』ではコスプレの違和感を逆手に取り、強引にネタとして笑いに昇華していた。前作では橋本環奈の“鼻ホジ”が話題になったが、これは“鼻をほじる”という行為が面白いのではなく、1000年に1人の美少女とチヤホヤされる橋本環奈が鼻をほじるから面白がられた。8月17日に公開される『銀魂2 掟は破るためにこそある』も、相変わらず豪華なキャスト陣がふざけたギャグを演じている。今年の夏も、“本気のおふざけ”で作られた一流エンターテインメントを思う存分堪能したい。

(ボンゾ)

「『銀魂』実写映画化が“豪華なコスプレ大会”でも支持されている理由とは?」のページです。などの最新ニュースは現代を思案するWezzy(ウェジー)で。