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あおり運転の検挙数が一週間で1000件超。「ためらうことなく警察に110番通報を」

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Thinstock/Photo by Jamiga

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 大阪府堺市で今月2日に起きた車とバイクの衝突事故で、「あおり運転」をしていた車の運転手が殺人と道路交通法違反(ひき逃げ)の疑いで逮捕された。バイクを運転していた22歳の男子学生は衝突により死亡。容疑者は「バイクが前に走っていたのは気づいていた」と話しているという。大阪府警は容疑者の車についていたドライブレコーダーを解析、バイクに追い抜かれた後、クラクションやパッシングを繰り返しながら追いかけ、衝突する映像が残っていた、という。

 「あおり運転」といえば617日に、全国の警察が高速道路で初の一斉取り締まりを実施したばかり。その際には、車間距離保持義務違反で1088件が検挙されている。もっとも検挙が多かったのは兵庫県の434件。これらが「あおり」を意図して、適切な車間距離を保持していなかったかどうかは不明だが、それでも決して少ないとは言えない数だろう。

 昨年6月、神奈川県の東名高速で「あおり運転」を背景にある、悲惨な事故が起きたことは記憶に新しい。被害者となった夫婦は、神奈川県の「中井パーキングエリア」で、駐車スペースからはみ出していた乗用車に注意。すると容疑者が逆恨みをし、およそ14キロ、時間にして約1分ほど、車線変更を繰り返し、妨害走行を行った。やむなく夫婦が追い越し車線上で止まると、容疑者が近づき罵声を浴びせ、被害者の夫と口論となった。運転席に座っていた妻が車から降り、口論している二人のそばに近づいたところ、後方からトラックが突っ込んできた、という事件だ。夫婦は共に亡くなり、車内にいた高校1年生の長女と小学6年生の次女は軽傷を負っている。

 その後、容疑者には過去にも同様のあおり運転を行っていたことが発覚する。逮捕前の取材に、容疑者は次のように応じていた。

「やっぱり言われたらこっちもカチンとくるけん。(中井PAから)普通に高速に出よったから抜かしていったら後ろからあおられて。止まれってことだよねと思ったから、そこ(追い越し車線)で止まった感じです」
(2人が亡くなったんですが?)
「やっぱりそれは悪いことをしたなって思いますね」
(悪いことをしたなって言うと?)
「そこ(追い越し車線)に止まったから」

 当時この様子がテレビなどで報道されると、まったく反省もなく、悪びれない容疑者の態度への批判が巻き起こっていた。

 こうした「あおり運転」など危険な運転を理由に事故が発生していることを受け、警察庁は昨年、今後事故を発生させる可能性があると判断した運転手には、最長180日間の免許停止を行うよう全国に指示をした。

 「あおり運転」は過失とはいえず悪質性が高い。2016年には車間距離保持義務違反での摘発が全国で7625件にも上っている。警察庁は「危険な運転者に追われるなどした場合は、サービスエリアやパーキングエリア等、交通事故に遭わない場所に避難して、ためらうことなく警察に110番通報をしてください」と呼びかけている。

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