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田原俊彦や近藤真彦が「マスコミ大嫌い」になるのも自然な80年代アイドルの事情

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田原俊彦オフィシャルwebサイトより

田原俊彦オフィシャルwebサイトより

 皆さん、ごきげんよう。アツこと秘密のアツコちゃんです! 田原俊彦さんが6月20日に74枚目のニューシングル『Escort  to  my  world』をリリースしたんですって。そのお披露目会見で57歳とは思えない極上のキレッキレダンスで魅了してくれたそうで、「昔から生粋のトシちゃんファン」を公言する先輩女性記者が興奮気味に教えてくれたの。

「会見に行きたかったのに上にスルーされちゃって。取材陣もね、女性リポーターさんは誰もいなくて、男性ディレクターたちがマイクを差し向けたんだって。でもトシちゃんはそんな状況でもサービス精神全開で、ダダ滑りのおふざけもあったらしいんだけど、最後は一人一人にお礼を言って回ったって。全力ファンの私が行って、滑るぐらい盛り上げたかったわ」

 先輩記者はそう言いながら悔し涙を流してたんだけど、思えばトシちゃんもかつてはジャニーズ事務所に所属していた大スター。誰もが憧れるトップアイドルだったのよね~!

 何と来年にはデビュー40周年を迎えるというトシちゃん。はっきり言ってアツは彼の若かりし時代に取材したことはなくて、当時のことはぜーんぜん知らないので「トシちゃん」なんて"ちゃん付け"で呼んだらファンの人たちに怒られそうなんだけど……。ジャニーズ事務所時代はテレビでは見ていたけれど、あんまり興味がなくて(ごめんなさい!)、トシちゃんのレジェンドドラマ『3B組金八先生』(TBS)も『教師びんびん物語』(フジテレビ系)もほとんど見ていなかったの。

 あれは事務所を退社、独立してすぐの1994年のこと。長女の誕生を報告する会見でのあの有名な「ビッグ発言」をしたことから急転直下、トシちゃんは徐々にテレビから姿を消していき、いつしか"あの人は今"状態になってしまって……。当時も「僕ぐらいビッグになると~」のいかにもトシちゃんらしい発言はゲラゲラ笑えたし、どうってことない冗談コメントだったのに、あのたった一言で袋叩きにあってしまったのよね。もともとトシちゃんはマスコミ嫌いで取材も受けなかったらしいから、反感を買っていたのかもしれないけど。悲しいかな、芸能界では20年以上も前かられっきとした「忖度」が堂々と行われていたのね。

 ジャニーズ現役時代のトシちゃんのことは何も知らなかったのだけど、独立されて「ビッグ発言」であれこれ騒がれ、ようやく落ち着いた数年後、なぜか下っ端のアツに「トシちゃんをインタビューしてこい」との指令がっ!    もう固まっちゃったわよ。だって「マスコミ嫌いで取材嫌いの田原俊彦」で有名な人じゃない。当然、ビビりまくりながら取材に行ったわけ。ちょうどお誕生日前後だったから花束を持って向かったの。何をプレゼントしていいか分からなかったし、でも男性に花束っていかがなものか?   とは思いつつ消えものしかないと考えて「もしよかったら奥様に」の言葉を添えて、会った瞬間に花束を手渡したら「おっ、ありがとう。奮発したね。でも下の花屋さんで買ったんでしょ?」。初対面なのに親しげに、でもズバリ事実を見抜かれて「えっ、田原俊彦はもしや透視ができるのか?」と驚くアツを尻目に、トシちゃんがテーブルの下から花束を出してきて。それは直前の取材陣が買ってきた花束で、アツの持って行った花束とよーく似ていてね。あちゃーって感じ。

 取材先のホテルの1階に有名花屋さんがあって、プレゼントに困りながら着いてしまって「もう花束でいいか!」と思って買って行ったのだけど、先の取材者も同じ発想だったのね。お恥ずかしい~!しかもトシちゃんと言えば代表曲『君に薔薇薔薇…という感じ』だから薔薇しかないじゃない?  という安易な発想で花屋さんにお願いしたのもどうやら一緒。もう恥ずかしさで一杯だったのに「俺ってまだ薔薇っていうイメージなんだね~。でもサンキュ。家に飾るから」と爆笑してくださって。さらに「田原さん」と呼んだら「トシちゃんでいいよ」って。このたった一言ですっかりトシちゃんファンになるという単純さ。今ならまさに「トシちゃん、半端ないって。そんなんできひんやん、普通」って言いたくなっちゃうぐらいおおらかな人だったのよ。ジャニーズ事務所の中にも「トシちゃんが辞めて寂しいよ。母子家庭で苦労して育ったから家族思いで、実家を建てて上げるのが夢でね。昔から金銭感覚には優れてたし、意外としっかり者なのよ」と惜しむ人も多かったしね。

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秘密のアツコちゃん

約20年間、アイドル、タレント、女優、俳優、監督や脚本家など、さまざまな業界人とともに仕事をしてきた結果、気づけばとんでもなく情報通に。毎日、テレビ局や出版社、レコード会社や映画会社などに日々出没し、マスコミ界隈をふわりふわりと歩き回っている。

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