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マレーシアにも“森・加計”問題 ロスマ夫人と安倍昭恵 国を傾かせた“首相夫人”の共通項

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マレーシアの首都、クアラルンプールの夕暮れ(Thinkstock/Photo by f11photo)

“マレーシアのイメルダ”が収集した、11億円相当の「エルメス・バーキン」

 ロスマ夫人の不動産購入や宝飾品集めといった贅沢三昧の私生活の実態は、米ニューヨーク・タイムズ紙やウォール・ストリート・ジャーナル紙の報道がすでに明らかにしているところだが、その贅沢三昧ぶりは、マンガチックでさえある。

 5月15日付のニューヨーク・タイムズ電子版によると、「1MDB」から不正流用された75億ドルの一部で、夫人は22カラットのピンクダイヤモンドのネックレス(2730万米ドル相当)を購入したという。モネ、ゴッホなどの絵画の購入にも、2億ドルが費やされた。さらに滑稽なのが、最低でも1000万ドル(約11億円)の値がつくとされる、高級バッグ「エルメス・バーキン」のコレクション。フィリピンのかつての独裁者、マルコス元大統領夫人のイメルダ氏も3000足の靴を持っていたことで国民の怒りを買ったが、それに勝るとも劣らぬ豪快な放蕩ぶり。彼女は「マレーシアのイメルダ」などとも呼ばれているが、まったく大げさではないのだ。

 少し古いが、ウォール・ストリート・ジャーナルは2016年9月12日付の電子版で、ロスマ夫人の「ここ数年間のクレジットカードの請求額が少なくとも600万ドル(当時約6億1500万円)に達している」と報道している。また、夫人が2014年に欧米で購入した、少なくとも100万ドルに及ぶ宝石や衣類は、当時、首相の座にあったナジブ氏のクレジットカードで支払われたという。

 1951年12月生まれのロスマ夫人は、1953年7月生まれのナジブ首相より1歳半上の姉さん女房。マレーシアの最高学府たるマラヤ大学で人類学、社会学を学び、米ルイジアナ州立大学で社会学、農学修士を取得している。ウォール・ストリート・ジャーナルは「これまでに定職に就いたことがない」と書くが、マレーシア外務省の資料を読むと、1975年から1987年まで農業銀行、不動産開発会社に勤務した経験を持つ。これが事実だとすれば、彼女はまさに高学歴・高スペックの元キャリア・ウーマンであり、高い見識も持ち合わせているはずの、まさにファースト・レディの名にふさわしい存在。そんな彼女がいったい、なぜここまで暴走してしまったのか。「1MDB」資金の流用疑惑で国民の批判にさらされ、最終的には政権の座からも引きずり下ろされたナジブ氏にとって、ロスマ夫人のこの贅沢放蕩ぶりは、まさに弱り目に祟り目だったのではなかろうか。

 日本には、「1歳年上の女房は金のわらじを履いてでも探せ」ということわざがある。これを聞かされた前出のマレーシア人は、腹を抱えてひとしきり笑ったあと、こう語った。

「日本の安倍首相は、年下の昭恵夫人と結婚したからこそ、ロスマ夫人ほど“ひどいこと”は起こらなかったのかもしれないな」

【文/アウレリウス(ロボティア編集部)】

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