現在放送中のNHK連続テレビ小説『半分、青い。』で、ヒロインの鈴愛(永野芽郁/18)が猛バッシングを浴びている。朝ドラといえば健気なヒロインを応援したくなるものだが、鈴愛は性格に難アリのため、視聴者から「応援する気になれない」とツッコまれているのだ。
『半分、青い。』は、岐阜県と東京を舞台に、病気で左耳の聴力を失った鈴愛が、高度経済成長期から現代を生き抜く物語。
鈴愛も幼少期の頃はわんぱくな少女といった感じで、幼馴染の優等生・律(佐藤健/29)などと元気に暮らしていた。片耳が聞こえないというハンディキャップを背負うことになったが、明るい性格のまま育って無事に高校を卒業。そして尊敬する漫画家・秋風羽織(豊川悦司/56)のもとで、漫画家を目指して下積みをすることになる。
視聴者が鈴愛の性格に大きく疑問を抱いた事件の1つは、この頃に発生する。あるとき、秋風のガンが再発したかもしれないという噂を鈴愛は耳にする。すると、実家にいる母親などにペラペラと秋風の病気疑惑を喋って噂を広めてしまったのだ。律は鈴愛の口の軽さを指摘して諌めるも、鈴愛は何で喋ったらいけないんだと逆ギレ。プライバシーの侵害について指摘されても。まったく聞く耳をもたず、自分が絶対に正しいと言わんばかりの態度をとるのであった。
しかし、鈴愛の暴走は止まらない。律に恋人ができたとき、その女性・清(古畑星夏/22)に対して、鈴愛は絶対に言ってはいけない言葉を吐いてしまった。もともとは清が鈴愛に対してつっかかってきたのだが、負けん気の強い鈴愛は反抗して「律は私のものだ! 律を返せ!」と口にしたのだ。これにはいつも鈴愛の味方であった律もとうとう愛想をつかし、鈴愛から離れていくことになる。いくら幼馴染とはいえ、鈴愛の行動はあまりにも行き過ぎである。
こういった行動はまだまだ続く。鈴愛はその後、久しぶりに会った律からプロポーズをされたのだが、それを拒否。しかし、数年後、律が結婚しているのを知るとめちゃくちゃショックを受けて落ち込んでしまう。この支離滅裂さには、視聴者から「感情移入できない」との声が出た。
その後、鈴愛は出会って数日で涼次(間宮祥太朗/25)と結婚することになるのだが、それにあたって鈴愛は涼次にウソを連発。なんと、律のことを話すときも、「28年間思い続けた幼馴染に裏切られた」「プロポーズしたくせに私を裏切った」と事実を捻じ曲げていたのである。
こういったことがあまりにも重なるので、現在ツイッター上では『半分、青い。』にかけて「#半分白目」というハッシュタグがつくられている。このハッシュタグをつけて視聴者たちはドラマに対する不満をいっせいにツイートしているのだ。ドラマ放送日は1500件程度のツイートが飛び交うほど大盛況を博しており、もはや『半分、青い。』を批判するために見ている人もいそうなほどである。
『半分、青い。』で脚本を担当する北川悦吏子は、自身のツイッターアカウントで視聴者からの感想をリツイートすることも多く、SNS上で繰り広げられている一連の現象も、もちろん知っているだろう。視聴者が盛り上がるポイントを把握したうえで、わざとそういった描写を書いている可能性もなくはないと思うが、果たしてどうなのだろうか?
(ボンゾ)