エンタメ

広瀬すず主演の映画版・土屋太鳳主演のドラマ版『チア☆ダン』、脚光を浴びるも閉ざされた全米制覇6連覇の“夢”

【この記事のキーワード】

広瀬すず主演の映画版・土屋太鳳主演のドラマ版『チア☆ダン』、脚光を浴びるも閉ざされた全米制覇6連覇の夢の画像2

星条旗を手にした広瀬すずが仁王立ちする、映画『チア☆ダン〜女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話〜』の2017年公開時のポスター。

アメリカ発のスポーツで、アジア人の活躍は望ましくない!?

 米スポーツ業界でアジア人が活躍するのは面白くない――。米国関係者にそんな本音があると考えるのは邪推だろうか?

 公平や多様性を大義として掲げる米国ではあるが、スポーツで活躍するアジア人に対する差別は過去にもあった。例を挙げていけばきりがないが、メジャーリーグで日本人選手として初めて3000本安打を達成し、クーパーズタウン(ニューヨーク州)のアメリカ野球殿堂入り間違いなしといわれるイチローですら、「過去に僕も差別を受けた。向かって氷やコインを投げられ、実際に何度か頭に当たったこともある」と、メジャーリーグでの差別体験を告白している。

 もしくは、映画版『チア☆ダン』のポスターのビジュアルは、広瀬すずがアメリカの星条旗を手に仁王立ちする姿である。この図像が、国旗である星条旗に格別の思いを持つ米国人のプライドを刺激した――。そんな見方も、あながち“考えすぎ”ともいえない実情が存在するのである。

 日本で長く暮らし、日米双方の文化に精通する米国人のひとりは、「私たち米国人は小学校で毎朝、星条旗を前に国旗への忠誠(Pledge of Allegiance)を言わされてきましたからね」と、広瀬すずのポスターを前にして首をかしげる。米国の公立学校に通う小学生は毎朝、国旗である星条旗を前に「私はアメリカ合衆国国旗と、それが象徴する、万民のための自由と正義を備えた、神の下の分割すべからざる一国家である共和国に忠誠を誓います」と宣誓するのが常。米国発の競技で優勝をさらわれ、国旗もむげに扱われてしまったように見える――となれば、「米国関係者が自国のダンス文化の尊厳を守るために日本チームを締め出そうと考えるにいたったとしても、不思議ではない」。その米国人は、そのように語るのである。

 とはいえ、自国選手への“ひいき”は、どの国でもある。日本もプロ野球や相撲界で外国人選手を差別してきた過去を持つ。まさか、福井商業高校チアリーダー部「JETS」が全米選手権出場の夢を絶たれたのがその“意趣返し”というわけではなかろうが、いずれにせよ、同一大会6連覇の夢を絶たれた時の彼女たちの気持ちを思うと、やはりやりきれない。

 それでも、「JETS」はすでに新たな目標に向け動き出している。今年12月には、米ニューヨーク市マンハッタンの「カーネギーホール」での公演が決定しているのだ。ぜひ、目の肥えたニューヨーカーたちに、世界の頂点を極めた日本の「チア☆ダン」を披露してもらいたい。そして、ドラマ版『チア☆ダン』のラストは、ぜひとも“全米選手権”というひのき舞台での優勝を果たしてもらいたいものである。

【文/アウレリウス(ロボティア編集部)】

1 2

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。