日本のタクシーも見習ってほしい。ソフトバンクが出資したタイの「ライドシェア」に乗ってみた。

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タクシーやトゥクトゥクがひしめくバンコク中心部。ライドシェア大手「Grab」も人気

タクシーやトゥクトゥクがひしめくバンコク中心部。ライドシェア大手「Grab」も人気

 スマホの普及を背景に、個人間でモノや場所を貸し借りする「シェアリングエコノミー」が盛り上がる中、自動車への相乗り「ライドシェア」への注目度も高まっている。

 日本でライドシェア・サービスは法律で規制されているが、米国ではUber(ウーバー)やLyft(リフト)など複数の事業者がひしめき、タクシーに代わる移動手段として普及しつつある。それでは運輸産業が盛んな観光都市バンコクではどうなのか、実際に乗ってみた体験をレポートする。

スマホアプリで配車も決済も完結

 バンコクで人気のライドシェアが、シンガポール発の「Grab」(グラブ)。ソフトバンクグループが出資したことでも知られる東南アジア最大手だ。スマホにアプリを入れ、アカウントを作れば日本人でも即座に利用できた。

 筆者が移動したかったのは、バンコク中心部の高級ショッピングモール「サイアム・パラゴン」から、バックパッカーの集まるカオサン通りだ。だが、タクシー乗り場には長蛇の列ができている。そこでGrabでクルマを呼んでみた。

Grabアプリ。マップで行き先を指定できる。ドライバーとチャットも可能

Grabアプリ。マップで行き先を指定できる。ドライバーとチャットも可能

 アプリのマップ上で現在地と目的地を指定すると、料金が計算される。約6キロの距離で140バーツ(約470円)だった。配車を申し込むと、近くを走っていたGrab車が割り当てられ、あと何分で到着するか表示される。

 目的のクルマを見つけるのは、やや大変だ。アプリでドライバーの顔写真と車種、ナンバーを確認し、目視で探すことになる。ここで役に立つのが、ドライバーとのチャット機能だ。筆者はタイ語ができないが、自動翻訳機能がついており、意思疎通に問題ない程度の会話はできた。

車種とナンバーを頼りに、自分が呼んだクルマを探す。

車種とナンバーを頼りに、自分が呼んだクルマを探す。

 クルマを見つけたら、あとは目的地まで運んでもらうだけだ。タクシーと異なり、代金はアプリ上で支払うため、車内で金銭のやりとりは発生しない。言葉は通じず、土地勘もないアウェーな状況にもかかわらず、スムーズに移動できた。

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