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小川彩佳アナの『報道ステーション』卒業が意味するテレビ朝日の変革

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『報道ステーション』(テレビ朝日)番組ホームページより

 2011年から『報道ステーション』(テレビ朝日系)のサブキャスターを務めていた小川彩佳アナウンサーが、2018年9月いっぱいをもって同番組から卒業することが発表された。10月からは、月曜から木曜まで富川悠太アナとともに、フリーアナウンサーの徳永有美氏がキャスターを務める。また、毎週金曜日は、竹内由恵アナと小木逸平アナの2人を中心に、スポーツやカルチャー情報をメインにした放送内容に切り替わるという。

 小川彩佳アナは『報道ステーション』のサブキャスター就任以来、一貫してリベラルな報道姿勢を貫いてきた。弱腰な忖度報道に陥ることなく、政権批判やテレビ朝日上層部批判も臆することなく発信し続けてきたことでよく知られている。

 その最たる例が、財務省の福田淳一前事務次官によるテレビ朝日女性社員へのセクハラ問題の際に発した発言だ。

 『報道ステーション』2018419日放送回では、セクハラ問題のニュースを報じた後、すぐには次の話題に行かずしばらく憮然とした表情で押し黙り、深いため息をついてから次のニュースを紹介した。

 また、同月27日放送『報道ステーション』での小川アナは、セクハラ問題に対し、より直接的な言及をしている。この日の放送では、被害に遭った女性社員からの<ハラスメント被害が繰り返されたり、被害を訴えることに高い壁がある社会ではあってほしくないと思います。すべての人の尊厳が守られ、働きやすい社会になることを祈っています>というコメントを代読した後、小川アナ自身も自らの言葉でカメラに向かってこのように語りかけた。

<私も今回の問題を受けて、まわりの女性、男性、色々な人と話をしましたが、想像以上に、その高い壁を感じている人が多いということを知りました。今回の女性社員の訴えからのこの流れを、決して一過性のものにするのではなく、本当の意味で体制や意識が大きく変わる転換点にしていかなければならないと、そして、なっていってほしいと、いち女性としても、テレビ朝日の社員としても、強い思いを込めてこれからもお伝えして参ります>

 小川アナの強い姿勢は、安倍政権にも向けられてきた。ゲストとして安倍首相が出演した2017925日放送回では、安倍政権が北朝鮮に対して行っている圧力一辺倒の対応は、逆に戦争につながる危険性を高めているのではないかと指摘した。

<国連の演説を聞いていましても、対話よりも圧力ですとか、トランプ大統領と歩調も口調も一つにするような言葉が相次ぎましたけれども、そうした言葉を聞いていますと、逆に危機を煽ってしまうのではないか、危機を招いてしまうのではないかという不安を覚える方も多いと思うんですけれども>

 また、今年の618日朝に発生した大阪府北部地震への政府の対応にも小川アナは正面から批判を加えている。

 この地震に対する政府の反応には批判が多い。一刻も早く対応すべき災害時なのにも関わらず、安倍首相はもちろんのこと、小野寺五典防衛相や石井啓一国交相といった震災対応に当たるべき閣僚を出席させた参議院の決算委員会の開催を自由民主党は予定通り決行させたからだ。これにより、関係閣僚会議が開かれるのは午後6時前になるなど対応が遅れている。618日放送回の小川アナは、ジャーナリスト・後藤謙次氏による上記のような指摘に重ねるように、<国民の安心のためにも、すぐに対応するという姿勢は示していただきたいところですよね>とコメントしていた。

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