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宝塚雪組公演『凱旋門』に、夢をかなえるということの高揚と涙とを学ぶ

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2018年9月2日まで東京宝塚劇場で上演中の雪組公演『ミュージカル・プレイ 凱旋門~エリッヒ・マリア・レマルクの小説による~』と『ショー・パッショナブル Gato Bonito!!』のパンフレット。向かって左側が轟悠さま、右側が望海風斗さま。(著者提供)

【ヅカヲタ女医の「アモーレ!宝塚ショー」】第3回
『ミュージカル・プレイ 凱旋門~エリッヒ・マリア・レマルクの小説による~』

 宝塚ファンの女医、wojoです。まだまだ暑い日々が続きそうな2018年夏、みなさまいかがお過ごしでしょうか?

 さて、7月29日放送の日本テレビの人気番組『世界の果てまでイッテQ!』で、お笑いタレントのイモトアヤコさんが、憧れの安室奈美恵さんと初めて対面されました。これはネット上で大いに話題になりましたが、実はヅカファンのSNSやwojoの周りのヅカファンの間にも、ちょっとした興奮の渦が巻き起こったのです。というのもヅカファンは、似たようなシチュエーションをよく経験するからです。

 ずっと応援していた好きなスターさんが退団発表をされて、絶望の淵に落とされる→「でも最後まで前向きに応援しよう!」と気を取り直す→退団公演をむせび泣きながら観劇する→最後のお茶会やフェアウェルパーティーで涙ながらにスターさんと直接対面する……!

 こうした一連の流れが繰り返されてきた宝塚ファンの世界。その住人である我々からすれば、イモトさんの涙にはただただ共感するしかなかったのです。実際の私wojoも自宅でたまたまこの『イッテQ!』を視聴しており、イモトさんのあの感動的なリアクションに思わずもらい泣きしてしまいました。それははた目にはとてもアヤしい姿だったかもしれませんが、まあ一人だからいいんです……。

 番組終盤、安室奈美恵さんと対面できたイモトさんの「本当に夢って叶うんだなぁ」とのご発言に、安室さんはこう返されます。

「かないます、夢は。夢はかないます」

 ああ、大きな夢をかなえた方の言葉はやはり、重みが違うなあ。そう感じたのはwojoだけではないのではないでしょうか。

憧れの大和悠河さまを前に、泣き出す望海風斗さま!

 そして、まさに今! 東京宝塚劇場においても夢をかなえられた方が出演しておられ、その演目が上演中であります。

 多くのタカラジェンヌはもともとはひとりの宝塚ファンであり、だからこそ「宝塚に入りたい」という夢を心に抱き、それがかなえられてタカラジェンヌになる……という方が多いと思われます。そして、多くのトップスターさんの中でも、そんな宝塚愛を最も熱く公言されている方のおひとり、それが現・雪組トップスターの望海風斗さまなのです。

 水際だったお美しさとワイルドな表情、そして特にお歌のすばらしさで、絶大な人気を誇る望海さま。もともとは花組ご出身ながら組替えにて雪組においでになり、2017年に雪組トップスターに就任されました。下級生時代から実力と美貌で注目されていた望海さまは、宝塚に入る前には天海祐希さまや大和悠河さまのファンでおられたことを公言していらっしゃいます。その熱意あふれるファンぶりに、ネットには「(スター)路線なのにヲタジェンヌ」などと書かれていたことも。中でも宝塚に入る前、「天海さんに語る日記帳」なるものを付けておられたことが有名です。その文章の一例として……

「班の人が笑わせて食べるのが遅くなった。笑いすぎて涙が止まらなかった。天海さんもそんなことある?」(スターの魅力を探るタカラヅカ・スカイ・ステージの番組『Brilliant Dreams』の2014年放送分より)

 お美しくて魅力的な望海さまに、こんなにもかわいらしいファンであった過去が! 大変おこがましくも、我々ただのヅカヲタとの共通点を見いださせていただいたような気分になり、ありがたい限りです。ハイ。

 そんな望海さま、もうおひとり同じく憧れの存在であったという元トップスター・大和悠河さまとも、この『Brilliant Dreams』で共演されておりました。番組内ではなんと、大和さまがご自身トップ時代のセリフを、望海さまに向けて直接間近でささやくという企画が。実際にそのセリフをささやかれた望海さまは……なんと感激と感動と混乱とで泣いてしまわれたのです!

 これって、たまに我々が参加するお茶会などでもあり得る企画でありまして、ファンとしては、やられたいようなやられたくないような……とってもドキドキするもの! 泣いちゃうリアクションなんて、まさに私たちヅカファンと一緒です。ほんと、「見かけは一分の隙もない完璧な男役さんなのに!!」と、なんだかありがたいやら申し訳ないやら……。そんな望海さまのことが、ますます大好きになってしまいます。

 もともとディープな宝塚ファンだった方が、こうして宝塚のトップスターに上り詰めているというこの事実。まさに我々宝塚ファンにも、「夢をかなえる」というプロセスを疑似体験させてくださっているわけでございます。

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wojo(ヲジョ)

都内某病院勤務のアラフォー女医。宝塚ファン歴20年で、これまでに宝塚に注いだ“愛”の総額は1000万円以上。医者としての担当は内科、宝塚のほうの担当は月組。

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