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綾瀬はるかが伝え続けてきた戦争証言と平和への思い

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TBSテレビ『NEWS23』取材班・編『綾瀬はるか「戦争」を聞く』(岩波書店)

 本日8月15日は終戦記念日。今年も各メディアで戦争をテーマにした企画が組まれているが、2010年から始まった『NEWS23』(TBS)内の特集企画「綾瀬はるか「戦争」を聞く」も今夜放送される。

 このシリーズは、綾瀬はるかが戦争体験者に話を聞きにいく番組企画で、今回は「綾瀬はるか「戦争」を聞く〜語らなかった女たち〜」と題されている。満州からの引き揚げ時にソ連兵から性的暴行を受けた女性たちにスポットを当て、中絶や性病治療のために国がつくった施設・二日市保養所の歴史なども紹介される予定だ。

 「綾瀬はるか「戦争」を聞く」シリーズの始まりは、2005年に放送された特番『TBSテレビ放送50周年〜戦後60年特別企画〜「ヒロシマ」』(TBS)がきっかけだった。

 このなかで綾瀬はるかは原爆で亡くなった大伯母(祖母の姉)の話を祖母から聞くことになる。広島で生まれ育った綾瀬はるかは学校などで原爆について学ぶ機会は多かったが、大伯母のことを聞いたことはなかった。祖母があまり話したがらなかったからだ。

 原爆が投下された当時、大伯母は31歳。夫は中国へ出征中なため、女手ひとつで2人の子どもを育てていた。8月6日は、建物疎開(空襲で火災が広がらないよう、建物を壊して間引きしておく作業)の当番で広島の町に出ていたことで犠牲となってしまった。壊滅した町のなかで大伯母の遺体を見つけることはできなかったという。

 祖母は綾瀬はるかに対し、<もう私も長く生きとらんから、あんた忘れんようにね、戦争なんか起こさんように、女性がしっかりせにゃダメなんよ。ね。女性の力で戦争を起こさんように。まあ、よう聞いてくださってありがとう。まあ、もう話さんからね。よう覚えておいてね>(『綾瀬はるか「戦争」を聞く』岩波書店)と語りかけ、綾瀬はるかも涙ながらにその言葉に耳を傾ける。

 その後、シリーズとなった「綾瀬はるか「戦争」を聞く」では、広島・長崎の被爆者を中心に、沖縄やハワイなど戦争の舞台となった地を訪れて貴重な証言をカメラにおさめていく。

 今回も引き揚げ時の性的暴行被害という、これまであまりテレビのドキュメンタリー番組で取り上げられることのなかった題材を扱うが、昨年放送された「綾瀬はるか「戦争」を聞く~地図から消された秘密の島~」も、日本社会の保守化が進む最近ではほとんど触れられることのなかった「加害責任」について扱い、高い評価を受けた。

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