2歳男児発見の“スーパーボランティア”に賞賛も…ボランティアの在り方とは?

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 山口県周防大島町で行方不明になっていたよしきちゃん(2)が、3日ぶりに無事発見された。警察でも発見できなかったよしきちゃんを発見したのは、ボランティアで捜索活動を行っていた尾畠春夫さん(78)。トレードマークの赤いねじり鉢巻姿も印象的で、尾畠さんはスーパーボランティアとして一躍ヒーローになっている。

 8月16日の情報番組『とくダネ!』(フジテレビ系)に大分の自宅から生出演した尾畠さん。番組のインタビューでは、60歳から由布岳登山道の整備ボランティアをはじめ、以降は災害が起こるたびに被災地にかけつけて救助活動を行っていることを明かした。このボランティア生活は25年にもなるという。

 キャスターの小倉智昭(71)が、「ボランティアといっても方々に行ってお金がかかるじゃないですか?」と尋ねると、尾畠さんは「お金はいるだけあったらいいです。余分にいらないですから」「いろんな考えがあるけど、私は最低のものを食べてでもボランティアはさせてもらう」と答えていた。

 尾畠さんのあまりに献身的なボランティア精神に、ネットでは「ボランティアするどころか自分が介護されててもおかしくない歳なのに、本当にすごい」「まさにスーパーすぎるボランティアさんだわ」と、尾畠さんの功績を賞賛する声が非常に多い。

 しかし、一部では「こういう人の立派な発言が、ボランティアに対するハードルを上げる」「金を取ってやってもらいたい」と、冷静な意見も聞こえてくる。コメンテーターとして番組に出演していた社会学者の古市憲寿(33)は、「すごい素敵な生き方だなと思うんですけど、誰も彼もが尾畠さんになれるわけじゃない」と言葉を濁していた。

 尾畠さんは今回も、自家用車に食料や寝具を積み込んで大分から山口へ向かい、車で寝泊りをしながらよしきちゃんを捜索していたという。尾畠さんには山口県警柳井署から感謝状が送られているが、たしかに2歳児の尊い命を救った功績を考えれば、捜索時にかかった費用、たとえば交通費くらいは支払いがあってもよさそうなものだ。

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