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受付ロボットは女性差別を助長する!? 世界で起きるAIロボット「ジェンダー論争」

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「正統な英語」でないとAIには認識されない?

 一方で、ロボットやAIの機能そのものがマイノリティ差別の温床になるという指摘もある。米メディアによれば、アマゾンとグーグルのAIスピーカーは、話す人のアクセントによって認識率に差が出るという。グーグルのAIスピーカーの場合、米国東部の英語アクセントの認識率は91.8%だが、スペイン風の英語アクセントの認識率は79.9%にとどまったそうだ。他のAIスピーカーや音声認識技術も、子どもや高齢者の話し方、方言の認識率が標準語に比べて相対的に低いという状況がある。一部には、AIスピーカーなど対話でコミュニケーションするタイプのコンピュータが生活インフラとして普及した際、少数言語を話す人々は不利益を被るだろうと指摘する翻訳専門家もいる。

 男性的であることも、女性的であることも、また“標準語”から完璧に学習しようとしていることさえも、「差別!」だと指摘される可能性をはらむAI&ロボット。なかには難癖レベルのものもあるはずで、開発者や企業にしてみれば気苦労が絶えないだろう。しかしながら、これから先の未来は、人間とロボットの距離が格段に縮まる時代である。機械が人間と共存するためには、社会が築きあげてきた文化や価値観を機能やデザインに取り入れていかなければならない。相次ぐ「差別論争」には、そんなポジティブな視点が隠れているのかもしれない。

【文/河 鐘基(ロボティア編集部)】

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