金もリーダーも専門職も…どこもかしこも男女格差だらけの国・日本

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公的セクターにおける指導的立場の男女間格差

 次に公的セクターを見ていきましょう。図4は公務員の上級管理職に占める女性の割合を示しています。民間セクターと違って、アイスランドやラトビアなど、女性の比率が50%を超えている、すなわち女性の上級管理職者の方が男性よりも多い国々があります。また民間企業では管理職に占める女性の割合が30%を超えている国の方が少数派であったにもかかわらず、公的セクターではむしろ30%を超えている国々の方が多数派となっています。

 では日本はどうかというと……むしろ民間セクターよりも状況は悪く、公務員の上級管理職に占める女性の割合は5%にも満たない状況です。

 国会議員(下院、日本だと衆議院が該当する)に占める女性の割合も悲惨です。ここでも民間企業と同様に、全てのOECD諸国で比率が50%を下回っており、男女間格差が存在していることが分かります。その程度というと、過半数の国で国会議員の1/4以上は女性あるのに対し、日本の場合、女性の国会議員の割合は10%ほど。OECD諸国の中でも最も男女間格差があるのが日本なのです。

 本来、公的セクターというのは民間セクター以上に差別や格差に敏感で、生産性を多少犠牲にしてでもそれを守りに行くため、民間セクターよりも指導的立場における男女間格差が少なくなっているものです。しかし、日本の公的セクターは民間セクター以上に男女間格差が深刻であるという特徴を持っています。

専門職における男女間格差

 理系の専門職の代表格である医師における男女間格差は冒頭でも言及しました。では文系の専門職の代表格ともいえる法曹における男女間格差はどうでしょう? 図6はOECD諸国における女性裁判官の割合を示しています。

 データのある過半数の国で男性の裁判官よりも、女性の裁判官の方が多いという状況になっています。しかし、日本の裁判官における女性の割合は20%程度と、データが存在するOECD諸国の中で最下位であるだけでなく、下から2番目に位置するアイスランドよりも30%程度(10%%)も低いという状況になっています。

 最後に、現在アメリカの大学院で博士課程に在籍していて、修了後にひょっとしてひょっとすると日本のアカデミアに就職するかもしれない……という私の個人的興味関心から、高等教育機関における女性教員の割合を見させてください。

 日本以外の国のデータは世界銀行のEdStatsが出典ですが、日本のデータが掲載されていなかったので、文部科学省の学校教員統計調査の高専・短大・大学のデータを合算させています。

 図を見ると、高等教育機関における女性教員の割合は、大半の国が50%を下回っており、アカデミアもまだまだ男の世界であることが分かります。日本はその中でも群を抜いて女性教員の割合が少なく、女性教員の割合は4人に1人以下で、かつ下から二番目のギリシャよりも30%ほど低い値となっています。

 医師・法曹・大学教員といった代表的な専門職においても、世界的に見てまだまだ男女間格差は存在しています。しかし、日本ではそういった男女間格差の程度が、OECD諸国の中で群を抜いているという特徴を持っています。どこもかしこも男女間格差が存在しているのが日本なわけです。

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