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内科、肛門科、耳鼻科、眼科、歯科、救急、めまい外来、そして不眠。自分の体が壊れていく、という怖ろしさ

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様々な症状に襲われ、退職せざるを得ない状態に

――でもそれでひと安心というわけにはいかず、また別の不調が現れたんですよね。

「ええ、その頃にはろくに眠れなくなり。そのせいかどうかわからないですが、目が見えにくくなって眼科に行ったんです。白内障だと診断されました」

――白内障は、矯正視力が0.6以下になったら手術を行うタイミングだと言われているようですが。手術はされました?

「いいえ。白内障って痛みがないでしょう? だから、つい後回しに。というのも、同じタイミングで口の中が痛くなり、開かなくなってしまったんです。ご飯が食べられなくなって、ストローで栄養ドリンクを飲むのが精いっぱい」

――次はそんなことに!? もう聞いていてホントに辛くて……原因ははっきりしましたか?

 「歯医者さんに行ったら、虫歯ではなく口の中にカビがいっぱいだと。そのせいで口が開かなくなったようなんです。歯医者さんは『こんなになるまでよく我慢していたね、どうしたの? ストレス?』と。『いまは口の中を触るのがかわいそうだから、手を当てるだけにしときましょう』って私の頬に手を当てるだけが治療。あとは抗菌薬を飲んで、カビがおさまるのを待ちました」

――更年期世代に入ると唾液の分泌が減少します。ひょっとするとそういうことも影響しているのかな? といま思ったのですが。

「そう、そうなんですよね! 当時の私はそんな知識はありませんでしたが、のちに<女性の健康とメノポーズ協会>にお電話したときに、その情報を教えていただいて。私の口の状態も更年期が関係していたのかも、とようやく腑に落ちる思いでした」

――食べられない、眠れないが同時に来るなんて、どんなに辛いか……でも、ここで終わりではなかったんですよね。

 「次にめまいに襲われるようになったんです。朝起きようとすると、ぐるんぐるんと回転しているような激しいめまいと吐き気がして。近所の耳鼻科に行ったら『メニエール病かもしれない』と言われました」

――その頃はまだお仕事を?

「その少し前に退職しました。不眠がずっと続いていましたし、さすがにもう通勤できる状態ではなくなって。あの頃はほんとうに『自分の体が壊れていく』という恐怖しかありませんでした」

 耳鼻科に通うもめまいの原因ははっきりとはわからなかった。だが、やがてもっと激しいめまいに襲われるようになっていく……。

 美奈代さんのお話は、10日公開の後編に続きます。

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