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SPEEDの濃厚で短かった「全盛期」と、スキャンダルにまみれてしまった「現在」

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『SPEEDLAND -The Premium Best Re Tracks-』エイベックス・エンタテインメント

 今から22年前、1996年にデビューした4人組ダンス&ボーカルグループ・SPEED。瞬く間に日本の音楽シーンでトップにのぼりつめ、わずか3年半の活動を経て絶頂期のまま解散。現在もまだ彼女たちは30代で、それぞれに女優、歌手、政治家として活動しているが、あのSPEEDブームの熱狂を知っているファンにとって、彼女たちが解散後に歩んだ山あり谷ありの道のりは驚きの連続でもあっただろう。

 そんなSPEEDの全楽曲・全映像、および4人のメンバーがそれぞれソロ名義で歌う全楽曲・全映像が、8月1日より各サブスクリプション配信サイトにて配信されている。AppleMusicやLINE MUSICなど各種ストリーミングサービスからSPEEDの音源にアクセスする機会を得た今、あらためて彼女たちの活躍について振り返りたい。

SPEEDは少女たちの憧れだった

 安室奈美恵(40)と同じ沖縄アクターズスクール出身の新垣仁絵(37)・上原多香子(35)・今井絵理子(34)・島袋寛子(34)からなる音楽ユニット・SPEEDは、1996年8月、デビューシングル「Body&Soul」をリリースし、世に出た。実際はその前年から、先輩である安室奈美恵やMAXが出演していた歌番組『THE夜もヒッパレ』(日本テレビ系)に4人で出演。番組内でグループ名を公募するなどしていた。小学5年生(島袋)から中学2年生(新垣)までという低い年齢層の少女たちが、堂々と歌って踊る姿に驚いた視聴者は多かっただろう。彼女らと同世代のティーン女子にもその存在は非常に眩しくうつった。

 デビューの時点で、新垣は15歳の中3、上原は13歳の中2、今井は12歳の中1、そして最年少の島袋は12歳の小学6年生。当時、チャイドル・子役としてドラマなどに出演する小中学生はいたが、AKB48やモーニング娘。のようなアイドルグループはおらず、しかもSPEEDの歌・ダンスのパフォーマンスは大人顔負け、いや大人に引けを取らない“プロ”そのものだった。自分と同世代の、あるいは少し年上の少女たちがステージで歌い踊っている姿を目にした時の子どもたちの衝撃といったら、ただごとではない。少なくとも当時9歳だった筆者にとっては人生最大の衝撃であり、芸能人に対して初めて「憧れ」を抱いた経験だった。

 圧倒的なカリスマ性を持つ安室奈美恵に対して、SPEEDは歌い踊る等身大の少女たち。90年代に比べ、00年代、10年代はダンスなどの表現系競技が普及してきているが、それも個人的にはSPEEDの影響が少なくないのではないかと考えている。

 当時ゴールデンタイムで放送されていた『速報!歌の大辞テン』(日本テレビ系)という音楽番組では、過去のヒット曲と現在のヒット曲が交互に紹介されていた。過去に人気だったという女性アイドルたちの多くは、ステージ上でしか着られないような“アイドル衣装”を着ていたが、デビュー当時のSPEEDはダボっとしたTシャツ&パンツといったストリート系カジュアルのスタイルが主流で、髪は下ろしたまま、『THE夜もヒッパレ』などに出演する時も街に遊びに行くようなファッションが多く、そんなところも憧れた。

 親にはSPEEDが着ている衣装と同じような服をねだり、美容院ではSPEEDの島袋寛子と同じような髪型をリクエストした。SPEEDがCM出演しているという理由で、アサヒ飲料三ツ矢サイダー「さわやかグレープフルーツ」や、ロート製薬の「リセ」や「キャンパスリップ」や、資生堂「ティセラ エンジェルドロップ」を(寛子ファンだったためCMや広告で寛子が持っている商品を選んで)買った。シングルやアルバムももちろん購入、出演する番組は必ずビデオ予約し、何度も再生した。アイドル雑誌やファッション雑誌もSPEEDが出ているから買うようになった(結果的にジャニーズも好きになった)。

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中崎亜衣

1987年生まれの未婚シングルマザー。お金はないけどしがらみもないのをいいことに、自由にゆる~く娘と暮らしている。90年代りぼん、邦画、小説、古着、カフェが好き。

@pinkmooncandy

バナナ&ストロベリー

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