10月期ドラマ『中学聖日記』が描く“禁断の恋” 気持ち悪さに早くも賛否両論!

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 女教師と生徒の恋愛を描いたドラマといえば、1999年に放送された『魔女の条件』(TBS系)が有名だ。松嶋菜々子演じる26歳の女性教師・広瀬未知と、当時まだジャニーズJr.だった滝沢秀明が扮する教え子・黒澤光のセンセーショナルな恋愛描写は、大いに世間の話題を集めた。当時はドラマ全盛期ということを考慮しても、平均視聴率21.5%、最終回の29.5%という数字は驚異的で、社会現象ともいえる大人気作だった。

 20年以上前の『魔女の条件』と、『中学聖日記』をあえて比較するのであれば、それは主人公の女性教師の“意思”の有無ではないだろうか。『魔女の条件』では、主人公・広瀬未知は、自分の教え子への愛情に真摯に向き合い、そのうえで周囲の目や社会の偏見と戦うことを選択している(タイトルの魔女には、魔女狩りという意味が含まれている)。『魔女の条件』が描いていたのは広瀬未知の強さで、ファンタジーな“禁断の恋物語”では決してなかった。だからこそ、広瀬未知に自身を投影する女性視聴者だけでなく、広い世代の視聴者の共感を呼んでいたのではないか。『魔女の条件』が、今も名作ドラマとして語り継がれているゆえんだ。

 他方で、『中学聖日記』の主人公・聖は、よく言えば等身大の、ありていに言えば優柔不断で流されやすい普通の女性として描かれており、しっかりと意思を持って教え子への気持ちに向き合う姿は(少なくとも原作には)ない。ドラマでも、突然降って沸いた教え子との恋愛に、それなりに葛藤して揺れ動く女性教師の内面描写に終始してしまうのではないかという懸念があるのだ。原作にあるシーンを例に挙げれば、恋心を告白してきた男子生徒に対して聖が「先生 黒岩くんの力になりたい」「相談に乗るから何でも話して」と自ら近づいてしまうような軽率さを再現してしまっては、聖が多数の視聴者の共感を得ることは難しいだろう(男子生徒からも「自分に酔うのはいいけど 聖ちゃん ちゃんと考えた?」と思われる始末)。

 漫画『中学聖日記』は現在連載中のため、ドラマは後半から大胆なオリジナルストーリーを展開するという。聖と男子生徒の関係を怪しむ生徒や大人たちの視点と、その人間模様も描かれる予定だ。ぜひ、自らの葛藤を乗り越えて戦う主人公・聖の姿を見たいものである。

(今いくわ)

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