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甲子園はまだ終わりじゃない! 来年以降のために議論するべき酷暑対策

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Thinkstock/Photo by Candice Estep

 昨日行われた第100回全国高校野球選手権記念大会の決勝戦。東北勢の初優勝を目指した秋田県立金足農業高等学校と、史上初となる2度目の春夏連覇を目指した大阪桐蔭高等学校の戦いは、大阪桐蔭が圧倒的な力を見せつけて勝利。劇的な逆転勝利を重ねた金足農にも、強豪校らしい試合を見せた大阪桐蔭にも、日本中から大きな拍手が送られた。

 名勝負が多く、非常に盛り上がった今年の甲子園だが、これで終わらせてはいけない。

 記録的な酷暑のなか甲子園球場で試合が行われることに関して危惧する声があったのにも関わらず強行された今大会。熱中症で医務室に運ばれる観客が多く出た。熱中症で倒れたのは選手も同じだ。創成館高等学校の中島崇選手や、津商業高等学校の坂倉誠人選手が熱中症で途中交替を余儀なくされている。

 人命に直結する重大な事故に発展してしまう前に抜本的な解決策を探る必要があるのだが、甲子園を扱う報道のなかに熱中症対策に関する報道はあまり見受けられない。特に、新聞や地上波のテレビにはその傾向が顕著だが、言うまでもなくその理由のひとつとして大きいのは、甲子園を主催する朝日新聞の存在である。

 ただ、そんな状況下でも例外はあった。甲子園開幕直前の7月26日に放送された『直撃LIVEグッディ!』(フジテレビ)では、スポーツライターの小林信也氏と野球解説者の金村義明氏をゲストに、レギュラー出演者との間で「ドーム派」と「甲子園派」に分かれ、議論を戦わせていたのだ。

 1981年大会で報徳学園のエースかつ4番として活躍、全6試合一人で完投し、優勝を勝ち取った金村氏は<甲子園以外では意味がない。野球少年たちは、甲子園に出たいという思いから野球を始める。その夢を踏みにじってはいけない>と、甲子園はすべての野球少年にとっての夢であり、簡単に変えてはいけないと主張する。

 一方、小林氏は<甲子園は神格化され過ぎ。災害といえるほどの暑さなのだから、危険なことはせず、安全なドームで開催すべき>と主張し、選手や観客を危険に晒してまで甲子園にこだわることに疑問を投げかける。

 この二つの意見で割れた。「甲子園派」を主張する“尾木ママ”こと尾木直樹氏は、100年の伝統がある甲子園から会場を変えるのには慎重になるべきと語る。しかし、絶対に甲子園にこだわっているわけではない。現状では甲子園における熱中症対策について十分な議論がなされているとは言えないため、ドームに場所を移すのも案のひとつとしておきつつも、まずは甲子園のままでなんとかならないかどうかを徹底的に考えるべきだと主張する。

<甲子園は聖地だから、そこでいかに安全にすべきかというね、対策を先に考えるべきで、考えてもこれは無理だなという結論が出たら、ドームにするのも、命のほうが大事ですから、アリかと思うんですけど>

 つまり、「甲子園派」といえども、現状のままで良いという認識ではない。金村氏も自分が高校生だったときの甲子園と現在の甲子園の暑さを比較し、<いまだと多分僕ね、死んでるはずですよ。暑すぎてね>と語っている。

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