看護師16人の妊娠報告を病院側は祝福 日本では祝福できるだろうか?

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Thinkstock/Photo by vadimguzhva

 アメリカのニュースチャンネル「CNN」は19日、アメリカアリゾナ州にある「バンナー・デザート・メディカル・センター」の集中治療室で働く女性看護師16人が同時期に妊娠を一斉に報告するというニュースを報じた。このニュースで特筆すべき点は、病院側が妊娠した女性たちを祝福していることだ。

 16人もの看護師が職場を離れてしまうことは一時的な人手不足に直結する非常に悩ましい問題である。にもかかわらず、同院では看護師不足への対策を検討し、前向きにこの事態を乗り切ろうとしている。はたして、日本でも同じような状況になった時、心から妊娠を祝福し速やかに対策に動ける職場はどのくらいあるのだろうか。

妊娠は順番制の職場

 今年2月、毎日新聞に28歳の男性からの<私は妻と一緒に園長先生に頭を下げに行きました。「子どもができてすみません」>という投書が掲載された。男性の妻は保育士で勤め先の保育園では、園長が結婚の時期や妊娠の順番を決める“掟”があるらしく、その掟に背いて妻が妊娠してしまい、園長に謝罪したようだ。職員の結婚や出産が重なり、複数人が同時に職場を離れられてしまうと運営が立ち行かなくなってしまう。保育業界は深刻な人手不足であり、簡単には人手を確保できないことから、園長としても苦肉の策だったのかもしれないが、妊娠で謝罪しなければならない職場はどう考えてもおかしい。

 「女性セブン」(小学館)が現役保育士200人に実施した「妊娠の順番制の有無」についてのアンケート調査では、「ある」(2.1%)、「似たようなルールはある」(13.4%)と回答しており、約15%の保育園で存在することがわかった。また、このルールは保育園だけでなく、医療や介護、アパレルなど女性の多い職場でも珍しくないようで、ネット上に次々と報告の声が上がっている。

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