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みやぞんトライアスロンに30時間は長くかかりすぎ?『24時間テレビ』のガチガチに決められた感動演出

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24時間テレビ41 公式Twitterより

 8月25日・26日に放送された『24時間テレビ41 愛は地球を救う』(日本テレビ)で、チャリティーランナーを務めたANZEN漫才のみやぞん(33)は、水泳1.55キロ、自転車60キロ、長距離走100キロ、合計161.55キロのトライアスロンに挑戦、見事完遂した。一方で、 “感動”を演出するためにあれこれと印象操作が行われていたのではないかとして、放送中から制作サイドに対する疑問や憶測、疑惑の声が出ていた。

 といっても、この“ヤラセ疑惑”つまり感動を呼ぶための演出はテレビ番組として成立させるために当然のことで、今に始まったことではない。『24時間テレビ』のチャリティーマラソン企画では、毎年芸能人が100キロ前後の距離を走るのが恒例となっている。時間は番組開始~終了間際、休憩時間は挟んでいるとしてもおよそ24時間かけているものとされているが、100kmを24時間かけて走りきるという企画自体にやや無理があるようだ。

 世はマラソンブーム。42.195キロを超える距離を走るウルトラマラソンの大会は毎月のように全国で開催されており、走行距離は50~100キロ・制限時間は7~15時間ほどの大会が多い。たとえば今年6月に開催された「東京・柴又100K」は、60キロで制限時間9時間、100キロで制限時間14時間だ。とはいえ、番組はもともと24時間“ずっと”走り続けるという無謀な企画ではなく、頻繁に休憩を挟むため、結果的に100kmに24時間をかけることになる。

 今年の走者は高い身体能力の持ち主として知られているみやぞん。『24時間テレビ』史上初となるトライアスロン形式での参加、かつ走行距離も161.55キロの長さで「過酷すぎるのではないか」「大丈夫なのか?」という心配の声も出ていたが、他方では「番組終了よりもかなり早くゴールする可能性もあるのでは?」とも囁かれてもいた。高校時代、野球部で1日40kmを走っていたというみやぞんならば、あり得る話だと。

 本番は番組放送開始の6時間半前、25日正午に山梨県の湖で水泳からスタート。実質33時間のトライアスロンだ。これを泳ぎきり、休憩を挟んで自転車にまたがると、20時過ぎに2種目目のバイク60キロを完走。この時、みやぞんは一度ゴールしたのにもかかわらず、さらにもう一周走行するというハプニングもあった(後述)。

 そして100kmランに突入。東京都日野市から走り始め、八王子~立川~練馬と経由して千代田区九段下の日本武道館まで辿りついた。ゴールは番組の放送終了間際である20時45分。出演者が日本武道館のステージで「負けないで」を繰り返し歌い続ける中、例年通りの時間帯にゴールした。途中、予定より1時間ほど後れているが巻き返したというようなニュースも流れたが、最後は予定通りの時刻に到着したというわけだ。

 テレビ番組なのだから、「予定」がある。マラソン大会に制限時間があるように、この番組では20時45分頃に到着することがあらかじめ決められており、そのためにペースを調整しながら走っている。ランナーの体調も考慮して休憩時間は多めに、故障で棄権という事態を回避すべくトレーナーによるマッサージも完備して、予定時刻の到着を目指す。「出来る限り速く走る」ことが目標ではなく、予定時刻にちょうど着くことが目標だ。番組を事前に綿密に練った進行予定表に沿って進行させるためだ。

 いきあたりばったりの無計画な生放送番組を届けるわけにはいかないのだから当然だろう。大勢のスタッフによるチームワークで、感動を煽る演出が生み出されている。ドキュメンタリーではなくあくまでバラエティなのだからそれでいいのだろう。だからこの番組を“ヤラセでは”と疑うのは無意味なことなのかもしれない。

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中崎亜衣

1987年生まれの未婚シングルマザー。お金はないけどしがらみもないのをいいことに、自由にゆる~く娘と暮らしている。90年代りぼん、邦画、小説、古着、カフェが好き。

@pinkmooncandy

バナナ&ストロベリー

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