一連の騒動は、安室奈美恵の知名度と人気があってこそともいえるだろう。しかしこれにかぎらずメルカリでの「転売」がたびたび問題視されているのは周知の通りだ。
メルカリのガイドラインでは、「転売」は明確には違反行為とみなされていない。出品者が商品の値段を自由につけることが許されており、購入者との交渉が行われている。手数料(出品者は落札額の10パーセントを差し引かれる)や送料を考慮しても明らかに高額な出品者については、通報して該当アカウントを停止させることができるものの、どこまで機能しているのかは判別の難しいところだ。フリマサイトの性質上、「転売」行為の範囲を規定したり、完全に否定したりすることは不可能だろう。
不文律に従わざるを得ない以上、出品するユーザー側にも「転売禁止は出品者のマイルールで、メルカリ規約違反行為にはならないよね?」「転売がダメだとメルカリの商品がほぼ全滅するよね……」との迷いがあるようだ。現状、メルカリ村のルールは、住人のモラルと自治で保たれている状態となる。
転売問題は、もはや商品をリリースし、プロモーションする側が販売規制などの対策を打ち出さなければならない状況となっているのかもしれない。とはいえこうした炎上騒ぎが安室奈美恵の引き際を踏みにじるようなことがあっては、ファンならずとも残念な思いだ。
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